ベンツやBMWは「すぐ飽きちゃって」 軽自動車に人生をかけた男が語る自慢のコレクション

カーイベントの開催が全国最多とも言われる埼玉県を中心に、各地で多くのイベントを主催する日本旧軽車会会長の吉崎勝さんは、軽自動車中心の中古車販売会社を経営するなど、会の名にたがわぬ根っからの軽自動車コレクターだ。プライベートでは1972年製のホンダ・ライフを筆頭に、これまで乗り継いできた軽自動車は30台以上にのぼる。軽クラシックカーの持つ魅力とは何なのか、自慢のコレクションとともに語ってもらった。

各地で多くのイベントを主催する日本旧軽車会会長の吉崎勝さん【写真:ENCOUNT編集部】
各地で多くのイベントを主催する日本旧軽車会会長の吉崎勝さん【写真:ENCOUNT編集部】

軽自動車中心の中古車販売会社を経営するなど、根っからの軽自動車コレクター

 カーイベントの開催が全国最多とも言われる埼玉県を中心に、各地で多くのイベントを主催する日本旧軽車会会長の吉崎勝さんは、軽自動車中心の中古車販売会社を経営するなど、会の名にたがわぬ根っからの軽自動車コレクターだ。プライベートでは1972年製のホンダ・ライフを筆頭に、これまで乗り継いできた軽自動車は30台以上にのぼる。軽クラシックカーの持つ魅力とは何なのか、自慢のコレクションとともに語ってもらった。

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 16歳で免許を取って、最初に乗ったのがスバル360でした。18歳のときはダルマセリカと言われるセリカGTVに乗って、その次がスズキのフロンテ、20歳のときにフロンテクーペに一目ぼれしてからはもう軽一筋ですね。一時期ベンツとかBMWに乗ってた時期もありますが、確かに運転は快適なんだけど、すぐに飽きちゃって。やっぱり僕には軽しかないんだなと半年くらいで乗り換えました。

 軽の魅力は、身もふたもないけれど安いところ(笑)。税金が安い、場所を取らない、車重が軽くて燃費がいい。クラシックカーは上には上がいて、2000GTなんか億単位だから、友達でも持ってるのがいるけど、ちょっと感覚が違う金持ちばかり。その点、我々は軽自動車で庶民的な車だから、まだまだ安いほうですよ。今は18台くらい、前は30台くらい持ってたんだけど、だいたい1台30~50万円くらい。金額じゃ勝てないから台数で負けないようにしてるんですよ(笑)。

 もちろん、見た目のかわいらしさもあります。今の軽にはない顔というか、90年代は丸目が多くて、80年代は角目、70年代になるとまた丸目が多くなる。ハンドルも細かったり、タイヤも小さかったり、全体的に小さくてかわいいですよね。モデルが1年違うだけでデザインが違って50万円くらい差がついたりすることもあります。

 ナンバーも古いものが好きで、前のオーナーから引き継いだらナンバーも継続して使ってます。こだわりは白のシングルナンバー。1975年7月31日までは軽は一回り小さい白のナンバープレートだったんですが、今では知ってる人も少ない。高速の乗り口でも係りの方が軽だと分からず止められることもしばしば。説明してもなかなか伝わらないので、大変ではありますね。イベントでは警察署と連携することも多いですが、現役のお巡りさんから「なんでナンバーが小さいんですか? 後学のために教えてください」と聞かれることもありますね。

 乗り心地は正直それぞれですね。うちの車は全部ハンドルがパワステじゃないから、切り返しのときは重くて大変。ブレーキのタイミングも難しくて、だいぶ踏みこまないと利かない。前に車がいるときはなるべく近づかず車間を取って走っています。エアコンがついてないものや、幅が1300しかないものもあるから、体格がいい人が乗ると助手席の人と肩が触れちゃう。確かに狭いけど、それも味。新婚さんにはピッタリの車だと思います(笑)。

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