世界を目指す関口メンディー、喉の筋トレで音痴を克服「仕組みが分かって」 独立から2年で舞台初主演へ

元GENERATIONSの関口メンディー(35)が、今年11月20日から上演のタクフェス第14弾『北の島から』(東京・サンシャイン劇場ほか)で舞台初主演を務める。「世界のエンターテイナーになる」という大きな目標を掲げた独立会見から約2年。本人に現在地とビジョンを聞いた。

LDHから独立後のリアルを語った関口メンディー【写真:舛元清香】
LDHから独立後のリアルを語った関口メンディー【写真:舛元清香】

タクフェス第14弾『北の島から』で舞台初主演

 元GENERATIONSの関口メンディー(35)が、今年11月20日から上演のタクフェス第14弾『北の島から』(東京・サンシャイン劇場ほか)で舞台初主演を務める。「世界のエンターテイナーになる」という大きな目標を掲げた独立会見から約2年。本人に現在地とビジョンを聞いた。(取材・文=柳田通斉)

 取材場所に入ると、メンディーは胴長(防水仕様のつなぎ状長靴)を着て座っていた。理由は、俳優で演出家の宅間孝行が主宰するエンタテインメントプロジェクト「タクフェス」の第14弾公演『北の島から』で、若手漁師役を演じるためだ。Tシャツから見える腕の筋肉は隆々。記者は12年前にもメンディーをインタビューしているが、当時のまま腰が低く、カメラマンと記者に「よろしくお願いします」と頭を下げた。そして、同作主演のオファーを受けた時の思いから語った。

「今までも舞台の出演オファーをいただいたことはありましたが、スケジュールが合わなかったり、『この役は今の自分ではない方がいい気がする』とお断りしたこともありました。ただ、主演でのお話は初めてで、しかも面識のなかった宅間さんの作品。『なぜ、自分なんだ?』という疑問はありつつも、すごくうれしかったです」

 同作は、名作の映画『東京物語』(小津安二郎監督)や宅間が敬愛するフジテレビ系連続ドラマ『北の国から』へのオマージュを込めたヒューマンドラマ。日本最北の島・礼文島を舞台に、老漁師・花村清三郎(モト冬樹)、リゾートバイトでやってきた美女の華蓮(矢島舞美)、都会へ出た子どもたち(宅間孝行、鈴木杏樹、石垣佑磨)ら、曲者たちによる大騒動が描かれる。

 メンディーが演じるのは、清三郎を慕う若手漁師たちのリーダー・小坂翼。作・演出の宅間は起用理由をメンディー本人に「すごく華のある役者で、そこにいるだけで何か面白いことが起きそうだと感じさせてくれる」と伝えていた。

「その言葉を聞いて、ハードルが上がって戦々恐々としています(笑)。『メンディーが相当笑いを取るぞ』みたいなこともおっしゃっていたので、期待に応えなきゃいけない。今回はガッツリとした会話劇なので、どう面白く見せるかは自分の力量にかかっています。間や台詞の届け方を稽古で磨き上げたいです」

 実は独立後、ドラマ、映画の出演オファーは途切れていないが、本人の中にはある強い探求心が芽生えていた。

「映像の現場でご一緒する中で、舞台をやられている役者さんとそうでない方の間には、ものすごく大きな違いがあると感じていました。発声だったり、間の取り方だったり、セリフの聞き取りやすさだったり。なので、舞台はずっとやりたいと思っていましたし、観劇の回数も増やして勉強していました」

 台本からキャラクターの素性や性格を書き出す「役作りノート」の作成は、以前から続けている。加えて初の「方言芝居」に備え、物語の舞台となる礼文島へ足を運ぶことも計画しているという。

 思えば、12年前の23歳当時、バラエティー番組で外国人やハーフタレントと「音痴」を競い合い、圧勝したことがあった。当時は「あの瞬間、『終わった』と思いました」と苦笑していたが、今では自ら楽曲を制作し、今年2月には初EP『EN-TER-MANDY』(エンタメンディー)を配信リリース。セルフプロデュースのMVでは、ダンスはもちろん、歌、ラップも披露している。

「まだまだ全然ですけど、ボイトレの先生から声を出す仕組みをロジカルに教えてもらいました。シンプルに言えば『喉の筋トレ』なんですよね。やかんが沸騰すると『ピーッ』って鳴るのは、細い穴から勢いよく空気を出すと高い音になるからです。それと同じで声帯をキュッと締めてお腹から思いっきり息を出す。そういう仕組みが分かってきたので、コントロールできるようになってきました」

衣装は胴長。漁師役で舞台初主演の関口メンディー【写真:舛元清香】
衣装は胴長。漁師役で舞台初主演の関口メンディー【写真:舛元清香】

マネジャーと二人三脚の日々

 弱点を日々の反復練習で克服していく。独立後の活動方針も同様だ。現在はマネジャーと2人で会社を回している。

「お世話係ではなく、客観的な意見をくれるプロデューサー的な存在が必要でした。今のマネジャーとは3年前に出会い、独立後は二人三脚で話し合いながら進めています」

 2024年5月1日、GENERATIONSメンバーも同席して金屏風を背にした独立記者会見。メンディーは、「世界のエンターテイナーになる」との目標を掲げた。一方で、中務裕太はストレートに言った。

「めっちゃ、ムカついています。そんな感情が湧く理由はメンディー君のことが大好きで、感謝しているからかなと。だから、これからの活動で僕を納得させてほしいです」

 メンディー自身もそれは忘れていない。苦手だった英会話も地道に学び、実践的なコミュニケーションが取れるまでになったという。

「昨年はファッションの仕事でパリに行き、ロサンゼルスでは現地のプロデューサーと英語で楽曲制作の議論を交わしました。(世界最大級音楽フェスの)『コーチェラ』にも足を運び、日本の音楽が現地でどのように聴かれているのか、どういう曲なら乗るのかを調査しました。掲げた目標は変わっていません。これからどう実現するかですが、行動し続けるだけです。分かりやすいのは『賞を獲る』こと。音楽でも役者としても、目に見える結果を出したいです」

 常に現在地を俯瞰(ふかん)し、足りないものを分析して補っていく。その積み重ねが、新たなステージに進む道筋だと考えている。インタビューの最後、『北の島から』を通じて届けたい思いを聞くと、メンディーは記者の目を見てこう返した。

「作品のテーマは『温かみのある家族愛』です。家族って、近い存在だからこそ嫌な一面が見えたり、完璧じゃない人間らしい部分がぶつかり合ったりする。でも、そう考えると『家族って面倒だけど最高だな』『とても愛おしい存在だな』と思い出させてくれる作品になっています。たくさんの方々に見ていただきたいです」

 愚直に己を磨き続ける35歳。劇場でどんな「華」を咲かせるのか。メンディーはその期待に応えるべく、準備にいそしんでいる。

□関口メンディー 1991年1月25日、米国ニュージャージー州生まれ。東京・品川区育ち。6歳から高校まで野球に打ち込み、日本体育大在学中にダンスと出会う。12年にGENERATIONSのメンバーとしてデビューし、14年にはEXILEにも加入。パフォーマーとして第一線で活動し、バラエティー番組でも持ち前の身体能力と明るいキャラクターで人気を博す。俳優としては、フジテレビ系連続ドラマ『パリピ孔明』、NHK連続テレビ小説『おむすび』、映画『ミンナのウタ』など話題作に多数出演。182センチ。

<タクフェス第14弾『北の島から』上演スケジュール>

11月20日~22日 名古屋公演(愛知・アマノ芸術創造センター名古屋)

11月26日~29日 大阪公演(大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ)

12月5日 小樽公演(北海道・小樽市民会館)

12月11日~20日 東京公演(東京・サンシャイン劇場)

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