RIZIN王者・浜崎朱加に挑むMMA5戦目の“超新星”伊澤星花「RIZINとJEWELSの2冠王になりたい」

レスリングは全国優勝 一気に開花した能力

 これに呼応して伊澤が口を開く。

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「一昨日も弟(風我)に泣かされました。スパーリングで。腹立った。(風我は)私にだけ強いんですよ。いつも普通にスパーリングしていると、こいつ弱いなと思うんですけど、私とやる時だけ、『おい』みたいな(笑)。ハンパないです」

 ここまで話を聞いて素朴な疑問が湧いた。男の子なら柔道を習うのは分かるものの、例えば女の子らしい習い事は他にもあったはず。伊澤にその気はなかったのか?

「ずっと(柔道は)やめたかったです。でもお母さんが怖くて『やめたい』って言えなくて、ずっと黙ってやっていて。でも練習に行ったら負けるのは悔しいから、思い切りやっていました」

 これに関しても兄・カズトが補足する。

「(柔道でも)一番気合が入っていないんですよ、練習に。負けたくないみたいな気持ちはあるんですけど、それが前に出てこないので、(母親に)『やる気がない』ってよく言われていました。しょっちゅう道場から歩いて帰らされたり……」

「やる気はあるんですけどね(とニコリ)。試合前もみんなは、『よっしゃあ! やってやるぞ!』みたいなんですけど、私は普通にヌッて試合に行っちゃいますね。だからめっちゃ、何こいつ? って思われます」」(伊澤)

 伊澤の場合、内に秘めた闘志ということなのか。それは例えば、好きな人ができた場合でも似たような対応になるのだろうか。

「自分は(好きだとは)言わないですね」

 もしその結果、意中の相手が他の男性と付き合うことになったら?

「そしたらドンマイですね。次に行こうみたいな(とニコリ)」

 なるほど。少しずつ伊澤のキャラが分かってきた。いずれにせよ、伊澤は中学時代にはレスリングで全国優勝、高校時代にはインターハイ柔道女子52キロ級3位と能力を開花させる。東京学芸大学3年時には東京学生柔道優勝大会女子5人制で大学史上初の優勝を達成するまでにいたった。しかも大学時代は相撲にも挑戦。全日本女子相撲選手権では超軽量級(50キロ未満)で準優勝を果たしている。

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