人間国宝・京山幸枝若、旭日小綬章受章に喜び 浪曲界の転機は10年前「これはやばいぞ」

人間国宝の浪曲師・京山幸枝若が20日、都内で「令和8年 春の叙勲『旭日小綬章』受章記者会見」に登壇。受章への喜びや、浪曲界の未来への思いを語った。

会見に登壇した京山幸枝若【写真:ENCOUNT編集部】
会見に登壇した京山幸枝若【写真:ENCOUNT編集部】

危機感も吐露「後輩たちが育っていない」

 人間国宝の浪曲師・京山幸枝若が20日、都内で「令和8年 春の叙勲『旭日小綬章』受章記者会見」に登壇。受章への喜びや、浪曲界の未来への思いを語った。

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 幸枝若は、2024年に重要無形文化財「浪曲」保持者、いわゆる“人間国宝”に認定。長年にわたり上方芸能の振興と浪曲文化の発展に尽力してきたことが評価され、今回の受章となった。

 受章について幸枝若は「今日無事、旭日小綬章をいただくことができました。こんなにうれしいことはありません」と笑顔。「2年前に重要無形文化財になりまして、その時も驚きましたが、本日も驚いております」と率直な思いを口にした。

 続けて、「これがきっかけで浪曲が繁栄していただければと思いますので、後押ししていただければと思います」と呼びかけた。

 浪曲界の転機について聞かれると、「10年ぐらい前から“これはやばいぞ”と。浪曲の世界が頑張らなければいかんと思いました」と回顧。「自分のことばかり考えていた時期もあったが、浪曲をぶり返したい、若い子を増やしたいと思って色んなことに挑戦しました」と振り返る。

 一方で、「東京では若い子たちが増えたんですが、肝心の関西では増えなかった。もっと頑張らなければいけない」と危機感も吐露。「後輩たちが育っていないので、浪曲が忘れ去られてしまうかなと思っています」と本音を明かした。

 その上で、「人間国宝になったら補助金が出るので、それをうまく使って若い子を育てようと大阪では頑張っています」と語り、後進育成への思いも口にした。

 続いて「浪曲の良さは、人情や親孝行、その中にお笑いや涙、かっこよさが入っているところ」と浪曲の魅力を説明。後輩たちには「古典が基本。若い人には、まず古典を集めなきゃいかんと言っています」とアドバイスを送った。さらに、「自分もやめようと思った時期があったが、コツコツやってきて良かったなと思いました」としみじみ語っていた。

 また、この日は皇居で天皇陛下に拝謁したことも報告。「(午前)10時半から伝達式があって、11時半にバスで皇居に行きました。門で30分待たされて、駐車場でも40分待たされて(笑)」と笑いを交えつつ、「もっと離れているかなと思ったら、あまり離れてなくて。近くで見れてよかったなと思いました」と笑顔を見せた。

 さらに、「陛下がごあいさつされながら出て行かれる時に、4人ぐらいに声を掛けてはって。近くで見れたのでうれしかったです」と感慨深げに語った。

 周囲の反応については「待遇はめちゃ良いですよ」と笑いを誘い、「若い時に頑張って苦労したから全部違う。コツコツやってきてよかったなと、今もそう感じています」と実感を込めた。

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