野宮真貴の歩んだ40年 デビュー1年で契約解除も…あきらめなかった“歌うこと”

歌手デビューから41年目を迎えた野宮真貴が、ニューアルバム「New Beautiful」を配信リリースした。ソロシンガーとしてスタートした80年代、ピチカート・ファイヴとして世界を飛び回った90年代など、大切な人とのつながりとともに歩んだ40年間を語ってもらった。

40周年を振り返った野宮真貴【写真:荒川祐史】
40周年を振り返った野宮真貴【写真:荒川祐史】

10年おきに現れた“運命のプロデューサー”

 歌手デビューから41年目を迎えた野宮真貴が、ニューアルバム「New Beautiful」を配信リリースした。ソロシンガーとしてスタートした80年代、ピチカート・ファイヴとして世界を飛び回った90年代など、大切な人とのつながりとともに歩んだ40年間を語ってもらった。(取材・構成=福嶋剛)

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 今年デビュー40周年を記念したアルバム「New Beautiful」を作りました。昨年の9月がデビュー40年目にあたるのですがコロナ禍で少しずれてしまい、今年の9月まで40周年イヤーとして活動していこうと思っています。

 私は小さい頃から歌とおしゃれが大好きで、テレビの歌謡番組を見ながらいつか歌いたいというあこがれを持っていて、特に大きな衝撃を受けたのが、70年代にNHKで放送されていた「ステージ101」というオーディション番組でした。し烈なオーディションを勝ち抜いた歌も踊りも上手な人だけが入れるグループ「ヤング101」にどうしても入りたくて。今で言うならば、乃木坂46に入りたいって思うのと同じ感じかと思うんですけど、現在も使われているNHKで1番大きなスタジオ「101スタジオ」で私も歌ったり踊ったりしてみたいと思ったのですが、残念ながらオーディションを受ける年齢になる前に番組が終わっちゃったんです。

 同じ時期に父が大きなステレオとレコードを買ってきました。そのレコードとは、カーペンターズとセルジオ・メンデスとミシェル・ポルナレフ。ジャンルでいうとソフトロックとボサノバとフレンチポップス。今から思うと、それらは渋谷系の音楽ルーツでもある3枚だったんです。

 ここから私の洋楽の扉が大きく開きました。ビートルズに出会い、当時流行っていたデヴィッド・ボウイやT・レックスといったグラムロックを聴いて、それからキッスやクイーン、さらにニューウェーブ系の音楽も聴くようになってほどなくアマチュアバンドを組んで歌うことを始めました。

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