前澤友作氏「チップ、渡していいんですか?」 地球帰還後“Uber”利用増で素朴な疑問「弾みますよ」

宇宙旅行については「失敗を考えなかった」と語る前澤氏【写真:荒川祐史】
宇宙旅行については「失敗を考えなかった」と語る前澤氏【写真:荒川祐史】

武藤氏から見る前澤氏「『新しいことを大胆にされる』というイメージ」

 Uber Eatsは2016年9月に東京でサービスを開始。その後、他の地域にもサービスを広げ、昨年9月28日、全47都道府県でのサービスを達成した。売り上げも確実に伸びているが。

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武藤氏「まだまだです。『制覇』と言っても、サービスがご利用いただけない地域もあるので、もっと、みなさんに使っていただけるようにしたいです。その部分についての対策を今、進めております」

 武藤氏は25歳で起業。事業を楽天に売却、同社に入社して要職を務めた。その後、トラベルズー・ジャパンで社長、オープンテーブルで社長、グーグル合同会社で新規顧客開発日本代表を経て、現職にある。そんなキャリアの武藤氏から見る前澤氏とは。

武藤氏「実は私、前澤さんが創設された会社(スタートトゥデイ)のオフィス(千葉市)にお邪魔したことがあります。05年か06年ですが、当時、(ファッション通販サイトの)ZOZOTOWNで新しいショッピングの仕方を作られ、有名ブランドとの提携を実現されたことに驚き、お話をうかがいに行きました。サイトも他社とは全く違うもので、『こういう違う切り口のアプローチをしているから、実現できるのか』と思いました。給与一律制度についても、『これで回るの?』と思ったことを覚えています。そこから、『新しいことを大胆にされる』というイメージがあります」

前澤氏「ありがとうございます。ZOZOTOWNが04年に始まっているので、そこから1、2年の頃ですね。おっしゃる通り、ユナイテッドアローズさんと提携し、商品を預かり販売していました。そのために、見た目、ユーザー体験を重視し、サイトを作っていました。それが他のブランドさんからも評価され、どんどん(クライアントが)増えていきました。僕自身もあのとき、とても楽しかったです」

 スタートトゥデイは18年10月にZOZOに商号変更。19年9月12日には、前澤氏が社長退任を発表した。その後、前澤氏はZOZOの旧社名と同じ「スタートトゥデイ」を別会社として新たに設立し、社長に就任した。さまざまな支援活動、ベンチャー企業や起業希望者の優れた企画に対して資金を提供する「前澤ファンド」を展開している。その最中で、宇宙旅行の計画を発表し、有言実行。「冒険家」としても注目されている。

前澤氏「お子さんたちが、知ってくれるようになりました。街中でも、声をかけてもらっています。以前は『前澤社長』でしたが、『前澤さん』になりました。うれしいです」

武藤氏「前澤さんの場合、ビジネスの面でも、『大冒険』のようなディシジョン(決断)に見えました。そして、(宇宙旅行で)新しいところも切り開かれている。そうしたことも、(ビジネス力の)延長なのかなと思います」

前澤氏「まあ、私も事業を起こすときは失敗したときのことを考えます。ただ、宇宙旅行については、失敗を考えなかったです」

武藤氏「私も(事業は)やらなければいけないこと、達成するための道のりの一つと考えているので、このやり方がダメなら、別のやり方があるだろうと考えています。なので、最後のゴールさえ見失わなければ、何かで失敗しても、他のやり方を模索すればいい。それが事業だと思っています」

 前澤氏は、世界初の民間人による月周回宇宙プロジェクト「dearMoon」(月旅行)の計画も公言。準備は順調なのか。

前澤氏「そうですね。今、一緒に行く8人を選んでいますが、計12人のチームを予定しています。この後、順を追ってご報告します。今回は(宇宙)船に乗ったまま、月を周回して地球に帰ってくる計画なので、デリバリーはどうでしょうか。宇宙人でもいればいいんですけど(笑)」

武藤氏「ありがとうございます。いいアイディアがあれば、ぜひ、またご協力を」

前澤氏「もちろんです」

次のページへ (4/4) 成功するために…前澤氏「好きなことをやれば、それがビジネスにもなる」
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