音楽に無縁の野球少年が魅了されたAAAのライブ “弟分”lol佐藤友祐が受け継ぐ思い

「2022年は変革の年にしたい」。男女混成5人組ダンス&ボーカルグループ、lol(エルオーエル)の佐藤友祐はそう意気込んでいる。結成から約7年。歌、ダンス、俳優業などで評価されてきたが、現状に満足せず「殻を破りたい」と話す。未来を見つめ、貪欲な25歳がENCOUNTに「チャレンジしたいこと」を語った。前編は「音楽活動」。

デビュー当時を振り返ったlol(エルオーエル)の佐藤友祐【写真:西村綾乃】
デビュー当時を振り返ったlol(エルオーエル)の佐藤友祐【写真:西村綾乃】

現状に満足せず「殻を破りたい」

「2022年は変革の年にしたい」。男女混成5人組ダンス&ボーカルグループ、lol(エルオーエル)の佐藤友祐はそう意気込んでいる。結成から約7年。歌、ダンス、俳優業などで評価されてきたが、現状に満足せず「殻を破りたい」と話す。未来を見つめ、貪欲な25歳がENCOUNTに「チャレンジしたいこと」を語った。前編は「音楽活動」。(取材・文・=西村綾乃)

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 昨年末から6作連続で配信リリースしているlol。女性メンバーのhonokaとhibikiが作詞した「my bestie」、第4弾で最新曲の「だからその前に」まで、アプローチが異なる楽曲を発表し続け、ファンを驚かせている。佐藤自身は、第2弾「ONE LAST SONG」の音源を聴き、気を引き締め直したという。

「聴いた瞬間、いつもの僕らとテイストが違って、ハッとしました。制作者のクレジットを見たら、先輩(AAA)に曲を作ってこられた方の名前があって。(活動を休止している)先輩たちの思いを継ぐなんておこがましいけれど、中途半端なことはできないと覚悟しました。サビの最後に『さよなら』とあるので、別れを連想させますが、別れには恋愛だけではなくて、卒業とか新生活に向けた家族との別れなどもありますよね。聴き手が思いを重ねられるように、言葉を大切に伝えたいと思いながら歌っています」

 言葉通り、同曲は、AAAの人気曲「Calling」を作詞した小松レナと作曲を担当した丸山真由子が手掛けている。lolへの期待感の表れだ。

 札幌市で生まれ育った佐藤は、小3から野球を始め、白球を追い続けてきた。音楽には無縁だったが、中学時代にAAAの動画を見て心を動かされたという。

「友だちがファンで、5周年のアニバーサルライブの映像を見せてくれたんです。西島(隆弘)さんを見た時に『この人、かっこいい!』と驚きました。それからはカラオケに通い詰めました。西島さんはステージの演出、俳優業もされていて、『知れば知るほどすごい』と尊敬に変わりました。西島さんのことを掘り下げていったら、(僕と)地元が一緒で。さらにルーツを調べたら、『アクターズスタジオ北海道本部校』に通われていたことを知り、僕も芸能の世界に足を踏み入れたんです」

 そして、高3だった14年、オーディションで出身も年齢も違う今のメンバーと出会った。「人を笑顔に、感動させるグループになりたい」という思いを込めたlol(『laugh out loud』は声を立てて笑うの意味)を結成。翌15年8月、シングル「fire!」でデビューした。同年末には、日本レコード大賞で新人賞を手に。5人全員がアーティスト以外にモデル、俳優など幅広く活動している。

「デビューした時、僕は19歳。最年少のmocaは当時14歳でした。今、思えば普通の会話でしたが、リーダー(小見山直人)に関西弁で、『なんやそれ』とか言われると、『怒ってるのかな』とドキッとしました。hibikiと『関西の人は言葉がきつい。いづらいね』って。やっていけるのか不安もありました。仕事のことでは、めちゃくちゃけんかもしましたが、本気でぶつかることができたから、今では相手の気持ちを考えて行動ができるようになりました。成長できたと思うことがたくさんあります」

 連続リリースの中では、hibikiとhonokaが「my bestie」の作詞に挑戦。2人の友情を言葉に記した。佐藤は大いに刺激を受けたという。

「『“+”(プラス)じゃなくて、“×”(かける)なふたり』という歌詞を見た時、男には感じにくい気持ちだな。『僕もこういう歌詞を書いてみたい』と刺激を受けました。いつも助け合っている2人の関係を知っているので、歌詞を読んでいると、『そうなんだろうな』と頷くところが多くあります」

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