「次は対世界に打倒K-1」 天心のRISE最終戦相手・風音が語る“勝利後”のプラン

TEPPEN-GYM所属の風音が兄弟弟子の天心と闘う
TEPPEN-GYM所属の風音が兄弟弟子の天心と闘う

天心戦という幸運を引き寄せた秘訣

「天心選手が強いことは知ってたけど、メイウェザーがどれだけ強いのかも知らなくて。その天心選手がああいう感じでやられるんやから、メイウェザーってそんなすごい人なんやと思って。イケると思ってたんですよ。メイウェザーを知らんかったから」

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 そう話した後、風音は「後から、知っとくべきやと思いました。めちゃめちゃ有名人。普通にすごい人。格闘技をやっている人間として恥ずかしかったですね、ちょっと」と笑った。

 もちろんメイウェザー戦が最も象徴的だが、天心は過去にRIZINのリングでMMA戦を2戦挑戦し、MIXルール(1Rが3分のキックボクシング、2Rが5分のMMA)も経験している。もし風音が通常のキックボクシングではないことを求められた場合、どんな対応をするのか。

「なんやろ。話によるやろうけど、自分の名前が世間に知れ渡る感じやったらやるんじゃないですかね。ちゃんと練習してですけど。ベースはキックボクサーやけど、そういう話があったら、やってみたいっていう気持ちはありますよね。いろんなことを」

 風音いわく「もちろんキックボクシングで一番強くなるのは大前提」としながら、キックボクシングの枠を飛び出すことも視野に入れつつあることが分かったが、気になるのは天心戦を終えた後、次は何を狙っていくのかだろう。

「僕は器用なタイプじゃないから、次っていうのはこれに勝ったらおのずと出てくると思います。それこそ『対世界』じゃないけど、いろんなものが出てくる。止まっていられないです」

 例えば、6月の天心VS武尊イベントでは「RISE対K-1」の対抗戦が実現するという噂がある。

「それはやりたいですね。今回の試合に関しても、『失うものはなにもないやろ』って言われるんですけど、あれだけのメンバーのなかで53キロの優勝を取ったんやから、それだけのプライドもある。RISEの53キロのあのチャンピオンとしてのプライドはあるから、それを持って乗り込んで自分の階級でオモロイぞっていうのを見せつけてやりたい。全然やりたいですね」

 それにしても半年前、「100年早い」(天心)と話していた対戦カードが、一気に99年6か月も短縮され、風音の夢がかなうことになった。もちろん、スポンサーや伊藤代表を含めた関係者、そして那須川会長の協力や後押しがあってのことだが、風音の思いが周囲に伝わった。いったい何が起こったのか。

「僕は何も言っていないです。いろんなものが重なって、結果こういうことになった。だからタイミングとか、引き寄せじゃないけど、そういうものは、自分で言うのもなんやけど、その辺は持ってるんと思うんですよ」

 では、運を引き寄せる秘けつは? いつもどんなことを心がけているのか。

「なんなんやろう? 自分のやりたいことで一番を目指しているんやから、これでもかと思えるくらいにひたすらやりきることじゃないんですかねえ。覚悟を持って、やり続けること。それだけじゃないですかねえ。命かけている間はありますね。この競技は好きやし、それをやり続けている結果が今に結びついている。それが結果的に引き寄せているんじゃないかと思います」

 いずれにせよ、風音にとってはもちろん、格闘技界にとっても注目の一戦になった天心VS風音。果たして風音は大方の予想を裏切って「やってもうた」を実現することができるのか。運命のゴングは4月2日に鳴る。

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