役者・映像作家・文筆家の“三刀流” 25歳の逸材はコロナ禍で書くことに「救われた」

役者、映像作家、文筆家として幅広い活躍を続ける小川紗良(25)が、初のフォトエッセー「猫にまたたび」(株式会社blueprint刊)を発売した。同書は、映画だけではなく、アニメ、ハロプロなどサブカルチャーへの情熱、思春期の葛藤を赤裸々に記したもの。自身を「オタク」という小川がカルチャー愛と執筆業への思いを語った。

小川紗良が初のフォトエッセー「猫にまたたび」を上梓した【写真:ENCOUNT編集部】
小川紗良が初のフォトエッセー「猫にまたたび」を上梓した【写真:ENCOUNT編集部】

小川紗良インタビュー 初のフォトエッセーが完成、ハロプロ愛も語った

 役者、映像作家、文筆家として幅広い活躍を続ける小川紗良(25)が、初のフォトエッセー「猫にまたたび」(株式会社blueprint刊)を発売した。同書は、映画だけではなく、アニメ、ハロプロなどサブカルチャーへの情熱、思春期の葛藤を赤裸々に記したもの。自身を「オタク」という小川がカルチャー愛と執筆業への思いを語った。(取材・文=平辻哲也)

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 25歳の誕生日を迎えた今年6月、初の長編監督映画「海辺の金魚」が公開された小川。「節目の年にフォトエッセーの話をいただいて書き進める中で、幼少期からさかのぼって、自分の好きなものを改めて見直すことができました。コロナ禍でもあったので、気晴らしにもなって楽しい時間でした。今年は小説(「海辺の金魚」のノベライズ)とエッセーの2冊を出すことができ、役者、監督、執筆の3つがちょっとずつですけども、前に進むことができたように思います」と振り返る。

 自身を「オタク」とも呼ぶ小川は、エッセーの中で映画だけではなく、「おジャ魔女どれみ」や「美少女戦士セーラームーン」といったアニメ作品や、自身のハロプロ遍歴についても言及し、その想いをつづった。「ハロプロはちょうど物心ついたころが黄金期と呼ばれる時期で、当たり前に曲が耳に入ってきていました。『LOVEマシーン』が保育園ぐらい。よく歌っていました。音楽の力を信じて、本気でパフォーマンスしているところが魅力。Juice=Juiceとか、派生グループもそれぞれ味があって好きです」。ハロプロは今でも追い続けている。

 昨年、20周年を迎えた「おジャ魔女どれみ」も好きなアニメの一つ。魔女見習いの少女たちがある答えにたどり着く最終回の名場面も紹介し、その素晴らしさを力説する。「どれみちゃんたちは本当に当時の子どもたちにとって身近な問題に向き合ってくれて、アニメから自然と学んでいたことがいっぱいありました。見返しても普通に感動して泣いたりするんです。大人になっても背中を押してくれる作品だなと思います」。

「海辺の金魚」のDVDも12月8日に発売。「今は配信というのもありますが、私自身は物として持つのも好きです。エッセーでも触れている庵野秀明監督の『ラブ&ポップ』は大好きな作品で、DVDはメイキングが有名。それを見たいがために買って持っています。作品を好きだと思ってくれた方がそんなふうにコレクションしてくれたらうれしいですね」という。

次のページへ (2/3) コロナ禍で「アニメや映画に改めて救われたなという思い」
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