中村芝翫、『リア王』で“老害”発揮に意気込みも自戒「気づかないから教えていただかないと」

歌舞伎俳優の中村芝翫が8日、都内で行われた新橋演舞場9月公演『リア王』の製作発表記者会見に、松下由樹、三浦涼介、朝月希和、井上小百合、大野拓朗、村田雄浩、演出の井上尊晶氏とともに登壇。『リア王』に挑む心境を語った。

会見に登壇した中村芝翫【写真:ENCOUNT編集部】
会見に登壇した中村芝翫【写真:ENCOUNT編集部】

新橋演舞場9月公演『リア王』製作発表記者会見

 歌舞伎俳優の中村芝翫が8日、都内で行われた新橋演舞場9月公演『リア王』の製作発表記者会見に、松下由樹、三浦涼介、朝月希和、井上小百合、大野拓朗、村田雄浩、演出の井上尊晶氏とともに登壇。『リア王』に挑む心境を語った。

 同作は、芝翫と井上尊晶氏がタッグを組んできたシェイクスピア劇シリーズの第3弾。2018年の『オセロー』、22年の『夏の夜の夢』に続き、今回はシェイクスピア四大悲劇の最高峰とも称される『リア王』に挑む。

 物語は、老いたリア王が3人の娘の愛情を言葉で量ろうとしたことをきっかけに、親子の関係や王国が崩壊していく姿を描く。親と子、老いと孤独、愛と理解を題材に、人間の根源に迫る作品となる。襲名10年目の節目を迎える芝翫が、老いと孤独に翻弄(ほんろう)されるリア王を演じる。長女ゴネリル役を松下、エドガー役を三浦、次女リーガン役を朝月、末娘コーディリア役を井上、エドマンド役を大野、グロスター伯爵役を村田が務める。

 芝翫は冒頭「今から8年前、初めてシェイクスピアの作品『オセロー』に挑戦させていただきました」と回想し、「僕自身、シェイクスピアは生涯無縁の作品なのかなと思っておりました」と胸中を明かした。転機となったのは、8代目中村芝翫を襲名した約10年前。当時について「橋之助時代に、歌舞伎だけではなく、ほかのお芝居にもお世話になったということで、松竹の演劇部さんから『シェイクスピアの「オセロー」をやらないか』と打診をいただいて、びっくりするばかりでした」と振り返った。

『オセロー』には、幼少期から特別な思いがあったという。「子どものときに『オセロー』を見て、憧れて、いつかシェイクスピアをやりたいなと思っていました」と述懐。『オセロー』『夏の夜の夢』を経て、井上氏から「最後に『リア王』をやるといいね」と言われていたものの、当時は「遠いことだと思っていた」という。だが、自身も昨年還暦を迎え、ついにリア王を演じる時が訪れた。

 芝翫は「リア王とは違って3人の息子がおります。今回は待望の3人の娘でございますので、この舞台で思いっきり老害を発揮しようと思っております!」と冗談交じりに宣言し、さらに「今から胸が弾むごとく、すてきな役者さんたちと舞台に立たせていただく。夏の暑い盛りですが、力を合わせていい作品を作ります」と意気込んだ。

 報道陣から、実生活で自身を“老害”だと思う場面はあるか問われると「老害は、気づかないから老害。気づかなければ老害にならない」と持論を展開し、「だから、皆さんに教えていただかないといけない。今しゃべっているのもそうかもしれないので、気をつけるようにします」と笑いを誘った。

 公演は9月6日から22日まで東京・新橋演舞場で上演される。

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