映画「本気のしるし〈劇場版〉」の公開初日舞台あいさつが9日、都内の劇場で行われ、主演の森崎ウィン、土村芳、深田晃司監督がトークショーを行った。同作は「淵に立つ」「よこがお」の深田監督が、星里もちるによる同名のコミック原作の映像化に挑んだ異色作。2019年10月よりメ～テレ（名古屋テレビ）制作の連続テレビドラマとして放送がスタートすると大反響を呼び、新たに劇場用にディレクターズカット版として再編集。劇場版はコミック原作、地方局の深夜ドラマ発としては異例となる、カンヌ国際映画祭オフィシャルセレクション2020に選出されるという快挙を成し遂げた。

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「共感性0.1％」のキャッチコピー通り、登場人物の行動が全く読めない本作。女性に対し二股、三股をかける優柔不断な主人公・辻役を演じる森崎は「僕自身、ウィンという人間がどういう人間かひも解けない瞬間がある。辻に関してもそれは同じ。１つだけ勘違いしてほしくないのは、僕は二股三股しません！」と宣言。やや滑るも「今日は口が回ります」とマイクパフォーマンスで客席を沸かせた。

　一方、見ている人をイライラさせる女性、浮世役を演じた土村は「大多数の人が、何だこの女性はと思ったと思う。ただ、私はすごく興味を持って、憎み切れない一面を表現しました」と話した。それでも、司会者から自身と似ているところを聞かれると「いや、まったくありません！」と宣言。深田監督から「共演者から土村さんのキャスティングがいいねと言われた」と明かされると「喜んでいいのか……複雑です」と語った。