日向坂46・松田好花、卒業セレモニーで「やりきった…これからもこの世界で」 小坂菜緒は新幹線通いの思い出語り、「一番の功労者」

日向坂46・松田好花の卒業セレモニーが29日、東京・TOYOTA ARENA TOKYOで行われた。2017年にグループの二期生としてデビューし、トーク力を生かしてニッポン放送『オールナイトニッポンX(クロス)』の木曜パーソナリティーも担当するなど、多方面での活動でグループを支えてきた26歳。涙せんが弱すぎることでも知られる松田らしく、セレモニーは温かい涙であふれたものになった。

TOYOTA ARENA TOKYOで行われた日向坂46・松田好花の卒業セレモニー【写真:(C)Seed & FlowerLLC】
TOYOTA ARENA TOKYOで行われた日向坂46・松田好花の卒業セレモニー【写真:(C)Seed & FlowerLLC】

グルーブ在籍9年の二期生・26歳

 日向坂46・松田好花の卒業セレモニーが29日、東京・TOYOTA ARENA TOKYOで行われた。2017年にグループの二期生としてデビューし、トーク力を生かしてニッポン放送『オールナイトニッポンX(クロス)』の木曜パーソナリティーも担当するなど、多方面での活動でグループを支えてきた26歳。涙せんが弱すぎることでも知られる松田らしく、セレモニーは温かい涙であふれたものになった。

 開演前の影ナレは、松田と同期の金村美玖、小坂菜緒の3人で担当。声を合わせて「今日は最高の1日にするぞ~!」と叫び、ファンは「オー!」と大歓声で応えた。

 ライブは、前キャプテンの佐々木久美がセンターを務めていた『君は0から1になれ』で開幕。佐々木と同じく幼少期からバレエに打ち込んでいた松田は、ダンサブルなビートに乗ってしなやかで華のあるダンスで魅せた。続いて『青春の馬』。今ではグループの新人の登竜門となっている応援ソングだが、センターの小坂をはじめグループ全員で生き生きと踊った。間奏では、小坂と松田が同曲で初めてペアダンスを披露した。

 ここで最初のMC。これがアイドルとしてのラストステージになる松田は「全部出し切って帰りたいと思いますので、皆さんよろしくお願いします!」と意気込みを語った。

 そして、同期の二期生、三期生、四期生、五期生とのコラボパフォーマンスを披露。日向坂46の前身のけやき坂46時代の楽曲『ひらがなで恋したい』を松田の脇を正源司陽子と藤嶌果歩が固め、満面の笑顔で歌った。その後、全員がタオルを持って登場。ファンと一緒にタオルを振り回しながら『好きということは・・・』を歌う中、松田が一人トロッコに乗り込み、アリーナから3階席までぎっしり入った観客とコミュニケーションを取った。

 ここで特徴的なピアノのイントロが流れ、五期生の大野愛実がセンターを務める最新シングル表題曲『クリフハンガー』をパフォーマンス。本編最後には『アザトカワイイ』を選曲した。松田が病気治療で休業していた頃、テレビでこの楽曲を歌うメンバーに元気をもらっていた楽曲で、全員と元気いっぱいに歌い、踊った。

 その後、ファンは「このちゃん」を連呼してアンコール。これを受けて再び客席の照明が落とされると、松田のこれまでの道程をたどるVTRが流れた。そして、華やかな花の刺繍があしらわれたドレスに身を包んだ松田と、同期の金村、小坂が登場。3人で『沈黙が愛なら』を歌った。

卒業スピーチを行った松田好花【写真:(C)Seed & FlowerLLC】
卒業スピーチを行った松田好花【写真:(C)Seed & FlowerLLC】

感謝の卒業スピーチ

 ここで、松田が卒業スピーチを行った。

「あらためまして皆さま、アンコールありがとうございます。今からお話をさせていただきたいと思います。まずは、今日この会場にお越しの皆さま、配信で見てくださっている皆さま、今日という日に、私の卒業に心を寄せてくださった皆さま、本当にありがとうございます。

 このドレスにあしらわれている緑の柄には『希望を持ち得る』だとか、『新たな気持ち』といった花言葉があります。ドレスのデザイン案を出してくださった際に、花言葉まであわせて伝えてくださり、細部まで時間をかけてこだわって、こんなにも素敵なドレスを仕上げてくださったこと、とても感謝しています。

 ドレスを身にまとってスピーチをする。いつか来ることだとぼんやり想像はしていたものの、どこか自分ごとに捉えられないなと思っていたのですが、こうして今日卒業セレモニーを迎えて、いよいよここまで来たんだなと実感しています。

 スピーチというものは、卒業セレモニーの中でも、本当の本当に最後だから、そこと向き合うと、スピーチを考え始めてしまうと、本当に終わってしまうんだと実感してしまいそうで。こうしてスピーチを考えるのも、日付が変わって、今日になってしまいました。

 その場で、『アドリブでしゃべれたらかっこいいな~』とか、妄想したりもしてみたのですが、冷静になって考えてみると、卒業セレモニー当日に、自分は強い涙腺も、余裕も持ち合わせられるはずがなく、後悔してしまう気がしたので、言い残すことがないように手紙にまとめることにしました。

 少し長くなってしまいますが、寝ずに聞いてくださるとうれしいです(観客の笑いと拍手)。

『好き』という気持ちと好奇心で受けたひらがなけやき坂46追加メンバーオーディション。アイドルや芸能界を初めから目指してたというわけではなかった私ですが、この世界でアイドルとして活動して、気づけば約8年半経っていました。

 これだけの期間続けることができたのは、『これからもこの世界で頑張りたい』と思うことができたのも、ひらがなけやき坂46、日向坂46のメンバーになれたからだなと思っています。そして、ここで活動することがあまりに楽しく幸せで、やりがいを感じていたからだと思います。

 そう感じることができたのは、出会えたメンバーや共演者の皆さま、スタッフさん、支えてくれた家族や友人、そしてファンの皆さまが、素敵な人であふれていたからだなと思います。そして、『この場所でたくさんの夢を叶えて、この場所でできることはやりきった』。そう思うことができたので、次に進む決意をしました。

 卒業発表からの約2か月間は、信じられないほどあっという間に過ぎていきました。どんなに大切に大事に歩もうとしても、時間は待ってくれず、等しく過ぎていって、自分で決めたのにも関わらず、寂しさを覚えてしまう日がたくさんありました。日向坂46としてのいろんなことの最後を迎えて、その度に胸がいっぱいになって、真正面から受け止めるとくらってしまって、動けなくなってしまいそうなくらいに、たくさんの愛とねぎらいの言葉をいただきました。

 泣いて悲しんでくれる方がいたり、たくさんの思いを伝えてくれる方もいて、『私もこれまでの卒業生みたいに、そんな存在になれていたのかな』なんて、胸がいっぱいになりました。普段の私は言葉にして伝えることを恥ずかしがってしまったり、はぐらかしてしまったりしまいがちなのですが、今日くらいはありったけの思いをお伝えしたいと思います。

 まずは関係者の皆さま、及びスタッフの皆さま、今日この日までの間にご一緒させていただいた皆さま、たくさんの成長の機会をいただき、本当にありがとうございました。皆さまのお力添えやサポートがあったおかげで、伸び伸びと私らしく活動することができました。『松田ならやってくれるだろう』と言って、任せていただけたお仕事の数々のおかげで、それなりの度胸も持てるようになりました。感謝しています。

 そして、メンバーのみんな。期生ごとに楽曲を披露する前のVTRで伝えきれなかったことをお話したいと思います。

 まずは五期生。加入してきてくれて約1年。1年目とは思えないほどの任されることの多さや規模感に、私自身が勝手に心配をしてしまうほどでした。そんな中でも五期生のみんなは、少なくとも、私たちには大変な素振りを見せることなく、たくさんのことを乗り越えてきて、期待をはるかに上回ってきて「本当にすごいな」と思っていました。

 裏で空き時間に、みんなで振り付けを練習したり、大変なスケジュールの中、時間を見つけて、できる最大限のことを追求していく五期生の姿を見て、『私も頑張ろう』と思うことができました。これからもその姿勢を忘れずに、たくさん先輩のことも頼って、大きな背中を見て、たくさん成長していってください。たくさんの希望をくれてありがとう。

 四期生。向かい風を感じた瞬間もたくさんあったことと思います。そんな中でも歩みを止めることなく、ずっとがむしゃらに進み続ける四期生の姿を見て、たくさんの勇気をもらいました。遅くなってしまったけれど、『放送作家松田好花』で、みんなに対して『ちゃんと向き合ってこれなかったんじゃないか』っていう思いを伝えた時、『そんなことないですよ』って言ってくれる子がいたり、駆け寄ってきてくれる子がいたり、『あのインタビューが一番楽しかったです』とまで言ってくれる子がいたり。そんな風に優しく心強い、四期生に救われる瞬間がたくさんありました。あらためてありがとう。

 向かい風さえも追い風にしてしまうくらい、四期生のみんなには、その場だったり、その人を動かすパワーがあると私は思います。本当に最高、最強、四期生です。そんな最高最強四期生なら、最高最強日向坂にできる。私はそう思います。グループ全体を四期生が正しくまっすぐ引っ張っていく気持ちを持っていてくれたら、日向坂は大丈夫だと思います。任せたよ。

 三期生。先輩や同期の卒業を迎えるたびに、寂しさが大きくなっていく中で、三期生の人柄と愛情深さに日々支えられていました。みんな同じように寂しさや不安を抱えていたはずなのに、私の方が支えられてしまう瞬間があったりもして、同期のように感じて、三期生には弱いところをたくさん見せてしまったなと思います。こんな先輩でごめんね。そして、支えてくれて本当にありがとう(涙ぐむ)。

 ファンの方は信じてくれなそうだし、三期生にも『うそだ』と言われてしまいそうなのですが……。私には三期生全員が、仏に見えています。バラエティーになるとまた別ですが、普段の活動において、取り乱してその場の人を困らせたりだとか、人に迷惑をかけるってことが全くなくて、とにかく安心感を与えてくれる存在でした。

 私は三期生には誰よりも自信を持って、堂々とそこにあり続けてほしいなと思います。先頭に立って、みんなに頼もしい背中を見せてあげてください。

 そして、同期の二期生。卒業していったみんなの活躍も、なおみく(小坂&金村)の活躍も常に意識をしながら活動に励んでいました。同期の存在は特別で、離れていても近くにいても、刺激をもらう日々です。プライベートで集まっても、きっと結局お仕事の話をしてしまいそうなところが、容易に想像できます。二期生として9人で活動できたこと、とても誇りに思います。

 そして、なおみく。たくさんふざけたことばかりいう私で、頼りなかったかもしれないけれど、あまりに2人が頼もしすぎて、ずっとヘラヘラしちゃいました。気を許せる関係で温かくて、すごく支えられました。これからの日向坂を頼んだよ。またすぐご飯にも行こうね。

 そして一期さん。私にとって唯一の先輩、(涙をこらえながら)一期生の皆さまがご卒業されてから、ぽっかりと心に穴が開いたような気持ちで。そこでようやく、これまでしてきてくださったことの重大さや偉大さを、ひしひしと感じるようになりました。

 私たちに大きな背中を見せ続けてきてくださり、本当にありがとうございました。私が卒業発表した後、連絡をくださる方がいたり、当日は『荷物が多くなるからキャリーケースで行きな』と突然にアドバイスの連絡をくださる方がいたり。一期さんには卒業された後もたくさん気にかけてくださり、感謝の気持ちでいっぱいです。これからもたくさん、後輩させてください。

 友達のみんな。アイドルとしてではなく、一人の人間、松田好花としてフラットに接してくれて、そこに救われたことがたくさんありました。休みの日にたくさん連れ出してくれて、ライブも毎回のように来てくれて、本当にありがとう。これからもよろしくね。

 家族のみんな。卒業セレモニーで東京に来てくれるとなって、いつもは『来てくれ』と私が頼むくせに『何で忙しい時間がない時に泊まるんだ』とつっぱねてしまって、ごめんね。今日以外にもこんなことばかり言ってしまっていたような気がします。

 それでも、何も文句を言うことなく、おいしいご飯を作って待ってくれて、お家に帰ったらお風呂を沸かしておいてくれて、『誰がこんな人を好きになるんだよ』って思うような私をさらけ出しても、全てを愛で包み込んでくれました。本当にありがとう。

 そして、応援してくださったファンの皆さま。皆さまがアイドル松田好花に期待してくださったことで、アイドル松田好花を肯定してくださったことで、松田好花自身が変われた瞬間、救われた瞬間がたくさんありました。特にやりたいこともなく、『とりあえず、ちゃんと就職できるように。それなりに頑張ろう』と思っていた時とは比べ物にならないほど、自発的にやりたいことが増えて、夢を抱けるようになりました。

 器用貧乏だと言われてしまうことさえも、武器にしてしまえばいいんだって思えちゃうほど、いつの日からかできるようになったので、常に温かくポジティブな言葉をかけ続けてくださる皆さまの存在が本当に大きかったです。

 皆さまの期待に応えられるアイドルになりたい。喜ぶ顔が見たい。それが私の頑張る理由でした。明るい未来を夢見れるようになったのは、ファンの皆さまの応援があったからこそです。本当にありがとうございました。

 今日は卒業セレモニーということで、ステージに立つのは最後となり、別れを感じ寂しく思ってしまいますが、今日のこのセレモニーを通して、皆さまにこれからの日向坂への希望を感じ取ってもらえていたら、とてもうれしいです。

 いかがでしたでしょうか。日向坂、最高ですよね(ファンからの長い拍手)。ありがとうございます。私自身も、未来への希望を持ち得ることができた、そんな日になったと感じています。新たな気持ちで、また歩み始める覚悟ができました。

 卒業セレモニーは終わってしまいますが、2月いっぱいまでは日向坂46として、活動を残り1か月間を全うして、全て出し切りたいと思っておりますので、最後までどうぞよろしくお願いします(拍手)。あらためて、今まで本当にありがとうございました!」

金村美玖はハスらずに本心「尊敬」

 スピーチ後には、全メンバーがステージに登場し、一人ひとり松田に花を手渡した。五期生の大野は『クリフハンガー』でセンターに選ばれた後、松田に元気づけられたことに感謝。松田からは「大丈夫だよ。大野愛実氏。頼んだよ。ほんとに」と励ましの言葉が贈られた。

 同期の金村は「私は今、ハスらずに(格好をつけずに)本心を言おうと思います」と前置きしてから、「このちゃんが大好きです。そして、尊敬してます」と伝えた。最後に小坂が松田の前に立つと、2人はしばらく見つめ合って涙を流した。小坂は、グループに加入した頃、関西から松田と同じ新幹線に乗って東京に通っていた思い出を語り、「日向坂にたくさんの夢を見させてくれて、ありがとうございました。日向坂の一番の功労者だと思います」とねぎらった。

 セレモニーのラストは、松田が作詞した楽曲『涙目の太陽』。46グループで全員曲の歌詞をメンバーが手掛けるのは初めてのことだが、松田は自身の卒業ソングとしてでななく、未来の日向坂46におくるメッセージとして歌詞を書いたという。そして、最後に感想を求められた松田は、再び「大野愛実氏、頼んだよ!」と声を掛けた。どこまでもグループの未来を考える松田らしいラストステージだった。

<日向坂46 「松田好花 卒業セレモニー」セットリスト>

1『君は0から1になれ』
2『青春の馬』
3『ナゼー』
4『10秒天使』
5『自販機と主体性』
6『錆つかない剣を持て!』
7『君のため何ができるだろう』
8『最前列へ』
9『Instead of you』
10『線香花火が消えるまで』
11『まさか 偶然…』
12『一生一度の夏』
13『ひらがなで恋したい』
14『好きということは…』
15『クリフハンガー』
16『アザトカワイイ』
EN1『沈黙が愛なら』
EN2『涙目の太陽』

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