新型コロナ都内100人超えニュースに、「銃2020」の武正晴監督、加藤雅也らも衝撃
モデル、歌手としても活躍する女優・日南響子が主演する「銃2020」(7月10日公開)の完成発表記者会見が2日、東京・新宿の吉本興業東京本社で行われ、日南、加藤雅也、佐藤浩市、企画・製作の奥山和由、原案・脚本の中村文則、武正晴監督が登壇した。
映画「銃2020」完成発表記者会見 日南響子、佐藤浩市も登壇
モデル、歌手としても活躍する女優・日南響子が主演する「銃2020」(7月10日公開)の完成発表記者会見が2日、東京・新宿の吉本興業東京本社で行われ、日南、加藤雅也、佐藤浩市、企画・製作の奥山和由、原案・脚本の中村文則、武正晴監督が登壇した。
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芥川賞作家、中村文則氏のデビュー作を映画化した村上虹郎主演の「銃」に続き、中村氏自身が原案・脚本を担当し、新たな視点で描かれたオリジナル作品を「全裸監督」の武監督が映画化。ゴミ溜めのようなアパートに住む女(日南)が偶然、拳銃を拾ったことから事件に巻き込まれる姿を描く。
この日午後、東京都で新型コロナウイルス感染者が新たに107人確認されたというニュースが報じられる中、感染防止策を講じた上、野外広場で開催。奥山氏は「この状況下、最初で最後のイベントになりますので、よろしくお願い申し上げます」とあいさつ。ヒロインを追い回すストーカー役の加藤も「100人超えということで、中止になるかと思いましたが、開催できた。ここからクラスターが出ないことを祈っています」と複雑な表情。原作の中村氏も「若干、司会の方が僕に近くて一番怖いんですけど、ちょっとだけ離れてもらっても、よろしいでしょうか」とナーバスだった。
奥山氏は「7月10日公開は昨年立てたもので、予定通りだったんだけども、宣伝ができないことが残念。映画には超一流の俳優さんが並んだのに、宣伝が今ひとつ。文句を言ったら、“全員クレイジー”というキャッチコピーをつけてきた。俺のことを言っているのかと思った」と得意の“奥山節”でぼやき、主演の日南が「宣伝の方は頑張っていただいていると思います」とフォローする場面もあった。
コロナ禍での過ごし方については「鳥が十数羽いて、寂しくなかった」(日南)、「自宅で本を読むか、ゴルフネットワークを見るか、トレーニングしているか。影響はなかった」(佐藤)、「僕も家にいることが苦じゃなかった」(加藤)、「家で仕事しているので、変わりない。ちょっと趣味の散歩がちょっと難しかった」(中村氏)。
そんな中、佐藤は撮影が再開された作品もあるそうで、「加藤君と同じ現場になったんだけど、改めて撮影現場にいると、自分が何者なのかということを再確認できる。今まで自分たちが普通していなかったら、感じなかったことを改めて感じたということはすごく良かった」。40日間、自宅にこもって編集していたという武監督も「コロナが100人超えと聞いて驚いている。3月に撮影が中断したのですが、その時も100人超えがきっかけだった。今回は大丈夫だと思うが……」と心配していた。
肝心な本作については、奥山氏は「中村さんとの雑誌の対談で、前作の『銃』に出演していた日南響子を主役にしたら、面白いんじゃないか、と始まった企画。テーマは不条理の疾走で、このコロナの時代を経験すると、今作らなきゃいけない映画だった。ストレスがたまっている方はぜひ映画館に足を運んでいただいて、このめちゃくちゃな話を楽しんでほしい」とアピール。
原作の中村氏は「奥山さんの口車に乗せられた(笑)。日南さんはものすごい数のオーディションから選ばれたんですが、日南さんは変な人というのが第一印象。こんな顔立ちのきれいな人がゴミ屋敷で銃を磨いているのは普通だったら、不自然なんですけども、ものすごくハマっていた。だから、やっぱり変な人なんだな、と改めて思った」。奥山氏も「日南響子はホワッとした女優で、よく悪くも存在の大きい女優。だけども、日南響子だけで、佐藤浩市さん、加藤雅也さんが出ていなかったら、ただの変な映画になっていた」と話していた。
そんな絶賛とも酷評とも言い難い声をもらった日南だが、「映画の中のゴミ屋敷ぶりを観ていただければ、それも納得できると思います。最初、お話をもらった時はプレッシャーで潰れそうになっていました。乗り切れてよかった」と振り返っていた。
「銃2020」は7月10日(金)からTOHOシネマズ日比谷ほかで全国ロードショー。