大谷翔平の“ホームラン兜”、製作会社は「電話殺到」 パフォーマンス誕生の裏話も

エンゼルスの大谷翔平がホームランセレブレーションの際にかぶる話題の兜などを展示する期間限定店「SAMURAIYA」が2日、東京・表参道にてオープンした。同店のオープニングセレモニーが実施され、鎧兜甲冑工房・丸武産業の田ノ上智隆社長が、大谷翔平らエンゼルスの面々が兜をかぶるに至った経緯や現在の心境などについて語った。

話題の兜が並ぶ期間限定ショップが表参道にオープン【写真:ENCOUNT編集部】
話題の兜が並ぶ期間限定ショップが表参道にオープン【写真:ENCOUNT編集部】

製作会社の社長は感謝「大変ありがたいです」

 エンゼルスの大谷翔平がホームランセレブレーションの際にかぶる話題の兜などを展示する期間限定店「SAMURAIYA」が2日、東京・表参道にてオープンした。同店のオープニングセレモニーが実施され、鎧兜甲冑工房・丸武産業の田ノ上智隆社長が、大谷翔平らエンゼルスの面々が兜をかぶるに至った経緯や現在の心境などについて語った。

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 同社は、映画『THE LEGEND & BUTTERFLY』で木村拓哉演じる織田信長の甲冑(かっちゅう)なども手がける。「あれは製作に半年くらいかかっています。その間に東映さんで木村さんの採寸を測ったり、綿密な打ち合わせをして、デザイン構成があって、試着したときの感触であるとかサイズ感であるとか煮詰めて製作しました」。

 そのように通常は数か月の時間をかける受注製作だが、日本が優勝して幕を閉じたワールド・ベースボール・クラシック(WBC)が記憶に新しい4月4日、大谷の通訳を務める水原一平氏から、海外販売店に連絡が入ったという。

「一通のメールが入りまして、『今回エンゼルスでセレブレーションに使いたい』というお話がありまして。『すぐお送りいただける兜はございませんか?』というお問い合わせの内容でした」

 そこで同社は、東京・千代田区の支店にあったストックの兜を急遽ロサンゼルスに送ったという。

 田ノ上社長が「試合で兜が使用されるかももしれない」と耳にしたのは4月5日。「正直あまり期待はしていなかった」という田ノ上社長へさらに「今から使われるかもしれない」と一報が入ったのが「(テレビの)画面越しに拝見する5分、10分前。テレビをつけたら(マイク・)トラウト選手がかぶられていた」。

 中継を見ていた自宅から会社の事務所へ戻ると「電話がすごく殺到していた。『社長がいない間に大変なことになりました』と言われた。報道関係や問い合わせがすごかった」と話し、「セレブレーションで使っていただく中で、クワガタが外れてしまったり、ちょっと重みがあったりとかするんですけど、今も大変気に入っていただいて、ご使用いただいている。大変ありがたいです」と感謝を述べた。

 エンゼルスの選手に向けたカッコいい兜の被り方を求められて「勝って兜の尾を締めよ、という言葉があるように、目線(に合わせて深くかぶる)のほうがかっこいい」とアドバイス。田ノ上社長は自身で被ってお手本を示し、報道陣からバッティングのポーズを求められると「『フォームが違う』って大谷さんに言われそう」と笑った。

 同店は1か月限定でオープン。大谷を始め、エンゼルスの選手がホームランセレブレーションの際にかぶっている話題の兜を製作した甲冑工房・丸武産業の作品を展示する。「大谷翔平モデル」に加え、勇猛果敢な戦国の武将・武田信玄、織田信長の甲冑など多数を取りそろえる。

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