「警察に届け出を」海外在住装い示談金だまし取る当たり屋、被害免れた男性が明かす撃退法
千葉県内で当たり屋行為に遭遇したとして、注意喚起を促す投稿がSNS上で話題を呼んでいる。危うく被害を免れた男性に、言葉巧みに示談金を脅し取ろうとする当たり屋の手口を聞いた。
海外在住を装い、警察や保険会社を介さずその場で示談交渉を要求
千葉県内で当たり屋行為に遭遇したとして、注意喚起を促す投稿がSNS上で話題を呼んでいる。危うく被害を免れた男性に、言葉巧みに示談金を脅し取ろうとする当たり屋の手口を聞いた。
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男性が当たり屋と遭遇したのは今月7日午前11時30頃。場所は千葉・市川市菅野の路上で、当時人通りはほぼなく、車通りもまばらだったという。
「日頃から横断歩道の歩行者に気をつけており、先にある横断歩道には気を配っていました。ボタン信号の先に人がいるのは気づいていましたが、信号が青なので特に気にせず走行していました。電柱を通り過ぎようとした瞬間左側から『ゴン!』と音がしたので、ドアミラーを電柱にぶつけてしまったかと思いましたがミラーは何事もなく、後方を見たら男性が手招きしていたので『人に当ててしまった!?』と焦りバックで戻りました」
運転者の男性が慌てて、ぶつかってしまったか、けがはないかと問いかけたところ、男は手慣れた様子で「かばんが車に当てられた、その反動で身体が電柱にぶつかった」と話し始め、「ここだと車通りが多いからそこの駐車場に入れて!」と近くにあった回転ずし店の駐車場まで車を誘導されたという。
駐車を終えると、男は「右足を手術したばかりだし、腰も良くない所でカバンをぶつけられよろけて電柱に肩を打った」と主張。「自分は生活の拠点がオーストラリアで、今日は身内の不幸で日本に来ていた。今からあっちに帰るため空港に向かっているところだった。飛行機に乗るにも長時間はキツく腰がつらいので、こうやってコルセットを持ち歩いている」と話し、かばんからコルセットを取り出して見せてきたという
その場で警察へ通報したのち、後日保険で賠償したいという旨を申し出ると、男からは「海外だから無理でしょう」との答えが。男性が「私は保険関連の仕事をしているので分かりますが、海外でも連絡さえ付けばきちんと賠償できます。警察と保険会社にドラレコの映像を提出させてください」と説明すると、男は慌てて「もういいよ、行っていいから!」と態度を急変。男性はなおも食い下がったものの、その場から追い出されてしまったという。
「ひき逃げの届け出をされても困るので、現場近くから警察に連絡し、事故報告と当たり屋だと思うという話はしました。その後は特に連絡等はありませんが、要求を聞いていたら現場で示談金を要求されていたと思います。また、衝撃はほとんどなくドラレコのイベントフォルダ(事故時に撮影内容が自動で記録される機能)にも映像は記録されていませんでした」
海外在住を装い、警察や保険会社を介さずその場で示談金を脅し取ろうとする今回の手口。危うく被害を免れた男性は「以前、知人が自転車と接触した際、何も言わず相手が立ち去ってしまったので、まあ、いいかでその場を離れたら、後日ひき逃げで検挙されてしまったことがあります。法律でも『大小に関わらず事故は届け出する義務がある』となっている。どんなにささいな事故でもとにかく警察への届け出は絶対に必要です」と注意を呼びかけている。