週末の上野公園で花見客が騒乱 桜満開で気の緩み パトロール隊「マスク着けて」

新型コロナウイルスの感染拡大を防止するために発出された緊急事態宣言が全面解除されて初めての週末。宣言解除後は全国各地で人出の増加が目立っており、東京都内でも満開の桜を楽しもうと大勢の花見客でにぎわった。桜の名所では感染防止のため花見客に宴会禁止を要請しているが、夜に上野恩賜公園を訪れると缶ビールや缶チューハイを酌み交わす無数の若者グループが気勢を上げていた。27日には都内で新たに今月最多となる430人の感染が確認されるなどコロナ感染第4波が現実味を増すなかでの騒乱状態。土日の上野公園を歩いてみた。

 新型コロナウイルスの感染拡大を防止するために発出された緊急事態宣言が全面解除されて初めての週末。宣言解除後は全国各地で人出の増加が目立っており、東京都内でも満開の桜を楽しもうと大勢の花見客でにぎわった。桜の名所では感染防止のため花見客に宴会禁止を要請しているが、夜に上野恩賜公園を訪れると缶ビールや缶チューハイを酌み交わす無数の若者グループが気勢を上げていた。27日には都内で新たに今月最多となる430人の感染が確認されるなどコロナ感染第4波が現実味を増すなかでの騒乱状態。土日の上野公園を歩いてみた。

「桜通り」に設営された中央分離帯。パトロール隊員が赤く光る誘導灯で花見客の歩行を促していた 【写真:ENCOUNT編集部】
「桜通り」に設営された中央分離帯。パトロール隊員が赤く光る誘導灯で花見客の歩行を促していた 【写真:ENCOUNT編集部】

地面にはあちこちに「宴席禁止」の注意書き

「立ち止まらずに前方に進んでください!」。27日土曜日の午後7時半。赤色LED誘導灯を持った公園パトロール隊員が大勢の花見客に声をかけ歩行を促している。満開の桜並木が続く上野公園内の「桜通り」には人波を整理するためカラーコーンなどで中央分離帯が設けられ右側通行規制が実施されていた。地面には「宴席禁止」の注意書きがあちこちに貼られており、立ち止まるとパトロール隊員からすかさず移動を要請される。

 午後8時。上野公園入口にある「かえるの噴水」付近で来園者の様子を参与観察したところ、年齢層は20代と見られる若者が圧倒的に多く、30代前半と見られる人たちと合わせると全体の7割から8割ほどだろうか。高齢者層はほとんど見かけなかった。

 気温は16度。若者らは缶ビールや缶チューハイを片手にどんどん「桜通り」に入って行く。中には赤ワインの750ミリリットルボトルを片手に気勢を上げる女性もおりすっかりお祭り気分だ。上野動物園入口前の竹の台広場(噴水広場)では10人ほどの公園パトロール隊員が円陣を組み、しばらくして四方に散っていった。

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