高島ちさ子の父・髙嶋弘之氏、92歳でCDデビュー 「下手な歌を聴いて死んだ人はおりません」

音楽プロデューサーの髙嶋弘之氏が9日、東京・カメイドクロック カメクロコートでCDデビューシングル『君のいない朝がくる』の発売記念イベントを開催。92歳でのCDデビューにかける思いや、楽曲に込めた亡き妻への思いを語った。

イベントに登壇した髙嶋弘之【写真:ENCOUNT編集部】
イベントに登壇した髙嶋弘之【写真:ENCOUNT編集部】

ビートルズ旋風を巻き起こした日本のレジェンドプロデューサー

 音楽プロデューサーの髙嶋弘之氏が9日、東京・カメイドクロック カメクロコートでCDデビューシングル『君のいない朝がくる』の発売記念イベントを開催。92歳でのCDデビューにかける思いや、楽曲に込めた亡き妻への思いを語った。

 ビートルズ旋風を巻き起こし、日本の音楽史に大きな足跡を残したレジェンドプロデューサーとして知られる髙嶋氏。ヴァイオリニストでタレントとしても活躍する高島ちさ子の実父としても知られる。92歳でCDデビューを果たした『君のいない朝がくる』は、作詞をきたやまおさむ氏、作曲を都倉俊一氏が担当した1曲。亡き妻への思いを込めたラブソングとなっている。

 杖を付きながらも確かな足取りで会場に登場した髙嶋氏。「事務所で昭和歌謡を歌っていたらコンサートをやってみてはと言われ、調子に乗って2回ほどやったらCDも出しませんかと。人の迷惑も顧みず出すことになりました」と笑いを交えつつこれまでの経緯を説明。「それと心配そうな顔をされた方もいらっしゃるので最初に大事なことを話しますが、長年レコード業界で働いてまして、下手な歌を聴いて死んだ人はおりません。どうぞご安心なさってください」と観客の笑いを誘った。

 1934年生まれの髙嶋氏は、神戸で育ち、「戦争をずっと体験しています。神戸は焼け野原になり、今のウクライナの光景を見ていますと、まさにあの通りなんですね」と振り返り、「その時にバラック小屋で聴いたのが今日歌わせてもらう『リンゴの唄』です。私の好きな昭和歌謡のコンサートをやる時は、この歌を1番に持ってきました」と説明し、『リンゴの唄』を熱唱。そしてデビュー曲『君のいない朝がくる』を歌い上げた。

 続けて「家内を9年前に亡くしまして、もう君はいないんだと。CDの企画があった時に、『君はいないんだ』というタイトルにある方のエッセイに似ていたので、いろいろ考えて『君のいない朝がくる』は私が考えたタイトルです。難しいメロディーですが、頑張って歌いたいと思います」と紹介してデビュー曲を披露。歌い終わった後に「最高にうれしいですね。きたやまおさむさんから電話があり、髙嶋さんの奥さんのこと何でもいいから教えてくれと、いろんな話しをしていて、考えてみたら大きな意味の『ありがとう』を言ったことなかったなと言ったら作詞の中に入れてくれました。それと戸倉さんはレコーディングの時に来てくださって、彼のお陰で何とかレコーディングができました。本当にありがたいことです」と感謝の言葉を口した。

 イベント後には報道陣向けの囲み取材にも応じた髙嶋氏。昨年のコンサート開催からCDデビューに至った経緯を聞かれると、「コンサートをやることすら考えていませんでした」と回想。「140人くらいのホールでやったら10日で売り切れました。その後、銀座の王子ホールでもやったら3日で売り切れたんです。それで調子に乗っちゃったんですよ」と茶目っ気のある笑顔を見せた。

 92歳でCDデビューしたことにも触れ、「92歳でも頑張ったらできるよということを伝えたい」と力を込め、「陶芸や習い事をしている方が『もっと作品を作って個展を開いてみよう』と思うような励ましになればいいなと思っています」と語った。

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