あのが明かす自己流“相殺術” 「いいことがあると損をしたくなる」の深層は“幸せゆえの不安”
アーティスト・俳優のあのが、6月5日放送スタートのテレビ東京系連続ドラマ『わたしの相殺日記』(金曜深夜0時52分。全4話)で地上波ドラマ単独初主演を務める。演じたヒロインとの共通点、役作りで工夫・苦労したことなどを聞いた。

『わたしの相殺日記』で地上波ドラマ単独初主演
アーティスト・俳優のあのが、6月5日放送スタートのテレビ東京系連続ドラマ『わたしの相殺日記』(金曜深夜0時52分。全4話)で地上波ドラマ単独初主演を務める。演じたヒロインとの共通点、役作りで工夫・苦労したことなどを聞いた。
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『わたしの相殺日記』は、『孤独のグルメ』の脚本を担当するチームが手掛ける完全オリジナルストーリー。自己流の相殺術によって、先行き不透明な世の中を自由に生きようとするマイペースな主人公・桜庭萌をあのが演じる。
「今を幸せに生きる」をモットーに、あえて定職に就かず、暴飲暴食、夜遊び、朝寝坊、爆買いなど、後先考えず欲望のままに日々を謳歌(おうか)。萌には経理上の相殺処理に着想を得た「自己流相殺術」があるからだった。
――オリジナルストーリーの見どころと、脚本を読んだ時の感想を教えてください。
「見どころは、東京タワーの階段ダッシュをしたり、山を登ったり、とにかくボクが身体を動かしているところです。座禅して肩をバーンと叩いていただくシーンもあるのですが、経験がなかったのでこれまでにないボクの姿を見せることができると思いました。率直な感想は、体力を使いそうだなと(笑)。ツアー中だったので大丈夫かなと思いましたけど、やる意味がすごくあるなと感じました。自分らしく生きることの大切さが、押し付けがましくなく、重たくなく、ラフに、楽しく伝わる。生きる術をポップに伝える部分が、音楽とも似ているなと個人的に思いました。ボクも、楽曲で死生観をポップに書く時があるので、共感を覚えました」
――撮影現場での印象的なエピソードは。
「すごく濃厚な日々で、印象的なことばかりです。東京タワーも本当に全部階段で登ったので、本当に登るんだと思ってしまいました(笑)。途中でエレベーターとか使うのかなと思っていたら、撮影日が近づくにつれて皆さんが『いや、本当に登るよ』みたいな感じで。『本当に……??』となりましたけど(笑)、みんなですごく頑張れましたし、その疲れがそのまま伝わっている気がします。
あと、竹中直人さんも(萌のアルバイト先である古本店の店長・田所信二役で)出演されているんですけど、お芝居中に本当におならをしていたんです(笑)。そのシーンはボクの素のリアクションが出ていると思います。竹中さんはすごく面白い方でエンターテイナーという感じがして、気が引き締まりました」

運動は「何から何まで嫌い」
――演じる萌は自由気ままでマイペースな女性ですが、自身との共通点はありますか。
「自分がこうしたいと思ったらやるところは似ているなと思いました。気が進まないご飯会に萌が行って、その後にどう相殺するかを考えている時は、自分も同じような経験が何度もあるのですごく共感しました」
――逆に、萌とは違うと思う部分は。
「運動面ですね。運動をして相殺しようという発想は全くなかったので、偉いなと思いました(笑)」
――今回の撮影のために、トレーニングをしたりしましたか。
「全く(笑)。ライブがあっても、ジムもピラティスも行かないですし、何もしないです。逆に温存して、本番で100%以上を出すことを心がけています。今回の撮影でも、弱音は出てこなかったです。ゼーハーはしましたけど、つらいとかもあまりなくて、割とスムーズに登ったと思います」
――運動が嫌いと話す反面、始球式での投球姿が様になっていたりギャップがある印象です。
「運動に関しては、疲れることも含めて何から何まで嫌いです。出来ちゃうだけで、知識もないですし、経験もないです。野球もでしたけど、手応えがない褒められ方をしています(笑)」
――役作りで工夫したことは。
「今回は原作がなくオリジナル(ストーリー)ということで、撮影しながら役を作ってくのがほぼほぼ初めてだったので、自由さというか縛られない感じがあって、楽しかったです。(萌の)寝ている時の寝相の悪さ、おじさんっぽくやることとか、意識してやりました。弟はしっかり者で、弟との差をどんどん出したくて、お家ではだらけて、これが自分みたいな姿でいれる感じにしました」
――逆に、苦労したことは。
「ここまで自分がずっと現場に出るのは初めてレベルでした。今まで社会人として働いていたという設定があるので、ハキハキしゃべるところも多くて、噛まないようにしたり、しっかりしゃべるところは苦労しました。あと、山登りは本当に大変でしたね」

主人公の「自分の欲望に正直に生きる」姿勢に共感
――「頑張らなくていいけど、諦めてはいない」萌のスタンスに感じたことは。
「ボクはこの世界に入った時、余裕そうに見える、気楽そうに見えると思われることはすごくいいなと思っていたので、頑張らなくてもいいぐらい、自分の欲望に正直に生きるところは少し似ている気がします。でも、自分を大切にすることは意外と出来なかったり、難しいと思います。結局、ちゃんと頑張っている萌のことを見て、励まされている気持ちにもなりました」
――萌のように“相殺”していることはありますか?
「もう寝る時間がほぼ無いのに、外でたくさん働いたからこそ自分の時間を確保したいと思って、朝までゲームをやっちゃうことが多いです。そうなった時に、次の仕事でだらけてしまったらただの“マイナス”なので、『倍、何かをやってやろう』とします。あと、いいことがあると必ず損をしたくなるというか、それで帳尻合わせるみたいなところはありますね。幸せでいると不安になるみたいな感覚に近いです。壁に身体をこすりつけて痛い思いしたり、雨が降ってたら水たまりに入ってみたり、少し“雑に生きる”感じです」
――今回が地上波ドラマ単独初主演となります。最後に、視聴者の方へメッセージをお願いします。
「今までに見られないボクの姿がこのドラマだからこそ見れると思うので、今までの表現とは違うワクワクがありましたし、新鮮ですごくやりがいがありました。それが映像にも出ているといいなと思いますし、現場では『シーズン2があるといいね』と話していたので、それは抱負としてあります」
□あの 9月4日生まれ。2020年9月から「ano」名義でのソロ音楽活動を開始。22年4月にTOY’S FACTORYよりメジャーデビュー、同年10月のTVアニメ『チェンソーマン』エンディング・テーマに抜てきされた『ちゅ、多様性。』が大ヒット。音楽活動だけにとどまらず、タレント、俳優、モデルとマルチに活動する。
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