中村勘三郎さん追善興行が決定…開催は24年2月歌舞伎座と3月名古屋平成中村座 孫の勘太郎&長三郎も出演

2012年に亡くなった十八世中村勘三郎さんの追善興行「十八世中村勘三郎十三回忌追善興行」が、令和6(2024)年2月歌舞伎座、3月名古屋平成中村座で行われることが21日、発表された。

十八世中村勘三郎さん
十八世中村勘三郎さん

2012年に亡くなった十八世中村勘三郎さん

 2012年に亡くなった十八世中村勘三郎さんの追善興行「十八世中村勘三郎十三回忌追善興行」が、令和6(2024)年2月歌舞伎座、3月名古屋平成中村座で行われることが21日、発表された。

 時代物から世話物、新歌舞伎に新作歌舞伎、舞踊に至るまで、幅広い役々に当り役を持ち、多くの人々を魅了し続けた、勘三郎。開催決定した十三回忌追善では、勘三郎さんの長男・勘九郎、次男・七之助をはじめとした由縁の出演者と演目がそろい、名優をしのぶ。

 2月歌舞伎座では、寛政元(1624)年に初代猿若(中村)勘三郎が猿若座(後の中村座)の櫓(やぐら)をあげ、江戸で初めて歌舞伎興行を創始したことを記念して始まった「猿若祭」を開催。昼の部では、十八世勘三郎が襲名披露をはじめ数々の名演を魅せた当り役の『籠釣瓶花街酔醒』佐野次郎左衛門を勘九郎が初役で勤め、女方の大役・兵庫屋八ツ橋を七之助が同じく初役で勤める。

『新版歌祭文 野崎村』では十八世勘三郎の部屋子である中村鶴松がお光を初役で勤め、久松には七之助。夜の部では、初代勘三郎が江戸で芝居小屋建立を幕府に認められるまでを描いた中村屋由縁の舞踊劇『猿若江戸の初櫓』を、今回は十八世勘三郎の孫で勘九郎長男の中村勘太郎が初役で猿若を勤め、出雲の阿国で七之助が華を添える。

 十七世勘三郎と十八世勘三郎の伝説的な競演以来、中村屋を語る上で欠かすことができない舞踊の大曲『連獅子』では勘九郎の親獅子で、仔獅子には10歳となる勘九郎次男の中村長三郎が初めて挑む。

 3月名古屋平成中村座は、初代勘三郎生誕の地とされる愛知県名古屋市中村区で、十八代目中村勘三郎襲名披露として平成18(2006)年に開催以来の同朋高校体育館にて公演。十八世勘三郎が演じた当り役の数々を勘九郎、七之助を中心に上演する。

 昼の部では、『弁天娘女男白浪』で弁天小僧菊之助を七之助が、『身替座禅』では山蔭右京を勘九郎が勤める。夜の部では、『義経千本桜 川連法眼館』で佐藤忠信/忠信実は源九郎狐を勘九郎が、『二人藤娘』で藤の精を七之助と鶴松が勤める。

次のページへ (2/2) 【写真】勘太郎と長三郎
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