【医療の現場から】開業医にコロナの疑問を直撃!(中編) 後遺症はあるのか?

新型コロナウイルス感染拡大にともない、さまざまな不安や疑問の声がわき起こっている。ENCOUNT編集部にも読者からのそうした不安や疑問の声が届いている。そこで、救急医学、内科、外科と幅広い分野の現場を経験してきた「やたがいクリニック」谷田貝茂雄先生に読者からの声をぶつけてみた。谷田貝先生は現在、実際に新型コロナウイルスが疑われる患者の診療に当たっている。

救急車でたらい回し、という噂は本当か(写真はイメージ)【写真:AC】
救急車でたらい回し、という噂は本当か(写真はイメージ)【写真:AC】

 新型コロナウイルス感染拡大にともない、さまざまな不安や疑問の声がわき起こっている。ENCOUNT編集部にも読者からのそうした不安や疑問の声が届いている。そこで、救急医学、内科、外科と幅広い分野の現場を経験してきた「やたがいクリニック」谷田貝茂雄先生に読者からの声をぶつけてみた。谷田貝先生は現在、実際に新型コロナウイルスが疑われる患者の診療に当たっている。

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Q3:症状が重く救急車を呼んだとしても、かかれる病院が見つからずたらい回しにされると聞きますが、どうしてそのようなことが起こるのでしょうか。

A3」救急隊を要請しても受診できる病院が見つからない、たらい回しにされる、と心配している人もいると聞きます。東京都の場合、救急隊が医療機関への受け入れ照会を5回以上行ったか、20分以上かかった場合は救急隊と並行して、地域内の救急医療機関が連携して病院を探し都立病院が受け入れる、という“東京ルール”があります。

 東京以外でも、自治体ごとに同じようなルールが定められているはずですので、搬送先が見つかるまでに時間はかかることはあっても、搬送先が見つからない、ということは考えにくいです。
救急車で病院へ到着し受診した後、専門性の高い医療を受ける必要があって他の医療機関へ移ることがあります。それをたらい回しと誤解される方がいるのかもしれません。

Q4:新型コロナウイルス感染症の症状があるのに、PCR検査をなかなか受けられませんでした。保健所に何度電話をしても断られました。どうすればいいですか。

A4:PCR検査は、以前は保健所の運営する「帰国者・接触者相談センター」が窓口でしたが、現在は各地の医師会と自治体連携の検査拠点「PCRセンター」が全国に100か所以上設置され、“かかりつけ医”が必要と診断した場合、その「PCRセンター」で検査が受けられるようになっています。

 ですから、保健所に電話をしてつながらなかったり、断られたりして、それでもやはり体調が悪い場合は、“かかりつけ医”に相談してください。“かかりつけ医”は患者の病歴や好み、家族構成など、その方の背景に合わせて一番適切な診療をしていきます。新型コロナウイルスの可能性が高いと感じたら、必ずPCR検査を受けていただいています。ご自身のことを総合的に診て判断してくれる“かかりつけ医”をもち、日頃からコミュニケーションをとっておくことをおすすめします。

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