【RIZIN】YUSHIとは何者なのか 異色の元ホストファイターに迫る…将来の夢はアクション俳優

アクション俳優を目指すYUSHI【写真:ENCOUNT編集部】
アクション俳優を目指すYUSHI【写真:ENCOUNT編集部】

両親も姉も医師も自身は19歳でホストの道へ

 両親も姉も医師という家庭に育ったが、自身だけ全く別の道を歩んだ。幼少期はスキーの選手。アルペンスキーに熱中し、現在のバランス感覚が培われたという。

 高校時代に魔裟斗に憧れ、格闘技のジムへ足を踏み入れた。19歳で家族の反対を押し切ってホストとしてのキャリアをスタート。21歳の時に全国から腕っぷしのホストが集まりNo.1を決める地下格闘技「宴」に参戦すると、14年には「宴」の軽量級チャンピオンに輝くなど、8戦して7勝1敗という戦績を残している。29歳だった2017年には自分に磨きをかける為に競技としてボディービルにも挑戦。彫刻のようなボディーを作り上げ、大会での優勝経験もある。

「元々格闘技ファンというか、見るのがすごい好きでした。見ていたら自分も何かやりたくなってというところがスタートです。一度は格闘技から離れましたが、昨年、総合格闘技の練習を始めて、そうしたらたまたま巡り合わせで(大みそかの)試合が決まった。いつの間にかRIZIN選手になってました」

 年収1億円を稼ぐこともあったというホスト時代は、試合が決まれば少し練習してリングに上がる、ということを繰り返していた。“強さ”に憧れたことがきっかけで試合をし、実際に勝利を重ねる中での充実感もあったが、大きな怪我もあった。ファイトマネーがあるわけでもない大会で、「リターンが少なすぎた」と振り返る。

 それでも総合格闘技に魅力を感じ、練習を始めたところ、電撃的なオファーを受けたのがRIZINファイターになったきっかけだ。
 
「今は格闘家が注目を浴びる時代です。その中でも僕は圧倒的に記憶に残る選手になりたい。違う色で輝きたい。自分に足りないのはプレーヤーとしての実力だけ。他の面ではスーパースターになれると思っている。その実力をつけて、本当のスター選手になれるように進んでいきたいです」

 現在もホストクラブのプロデューサー、スポーツジムの運営、アパレルブランドのオーナーなど実業家としても顔を持ち、YouTuberとしても活動。SNSのフォロワーを多数抱えるインフルエンサーでもあるが、今は生活の大部分を格闘技に費やしているという。

「今はもう完全に格闘家ですね。今34歳で格闘技をどこまでできるかわからないですが、まずは格闘技で名前を売って、将来的にはアクション映画に出たいというのもあります。格闘技を引退した後はアクション俳優を目指したいんですよね」

 将来の夢は映画スター――。あっけらかんと言い放つ姿に一切の照れはない。常識の当てはまらないRIZINファイターがどんなパフォーマンスを見せてくれるのか。退屈なものにならないことは確かだ。

□YUSHI 1988年4月9日、東京都出身。19歳でホストの道に進む。26歳で自身がオーナーを務めるホストクラブをオープン。同年にはホストが集まる地下格闘技「宴」の軽量級チャンピオンに。2019年にはボディービルの大会で優勝。21年大みそかの「RIZIN.34」でデビュー。166センチ。憧れはコナー・マクレガー。得意技は跳び膝蹴り。

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