競馬予想で白熱、予想家おじさんたちが“ガチけんか” 長寿番組の変わらぬ魅力とは?

「競馬予想TV!」(フジテレビONE、土曜、午後8時)は、“予想”に特化した番組だが、その放送内容や演出は独特だ。競馬予想家がそれぞれ独自の理論を基に競走馬一頭一頭について見解を示し、予想を披露。予想家同士の議論が番組の中心となる。そして、最終的には予想家が自腹で自らの予想に基づいた馬券を購入する。その独特な番組作りの狙いやこだわり、20年以上愛されている理由について、門澤清太プロデューサーに聞いた。

番組開始から23年を超える「競馬予想TV!」の魅力に迫った
番組開始から23年を超える「競馬予想TV!」の魅力に迫った

番組開始から23年を超える長寿番組の裏側に迫る

「競馬予想TV!」(フジテレビONE、土曜、午後8時)は、“予想”に特化した番組だが、その放送内容や演出は独特だ。競馬予想家がそれぞれ独自の理論を基に競走馬一頭一頭について見解を示し、予想を披露。予想家同士の議論が番組の中心となる。そして、最終的には予想家が自腹で自らの予想に基づいた馬券を購入する。その独特な番組作りの狙いやこだわり、20年以上愛されている理由について、門澤清太プロデューサーに聞いた。(取材・文=猪俣創平)

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 独特な番組構成となっているが、門澤氏は「かつての競馬番組では、『僕の予想は○○です……』と、予想家から視聴者に一方通行の形でしか予想を届けていませんでした」と説明。その上で、「『競馬予想TV!』では、ある予想に対して、他の予想家が反論したり、同調したりすることで、予想が視聴者に一方通行ではなく、多角的な視点やヒントを与え、話が“横”に広がっていきます。他の番組などでまねしてやっているところはありますけれど、今もって他にあまりないですよね。それが大きな魅力になっています」と狙いを解説した。

 スタイルそのものが新しいだけでなく、それぞれの予想への矛盾点や疑問点、あるいは新しい発見が生まれ、予想が深掘りされることで番組の見どころである予想談義が大いに盛り上がる“仕掛け”としても機能している。

 さらに、予想議論が白熱するあまり“けんか”が起きるのもまた同番組の魅力の一つだ。予想家の“おじさん”たちが声を荒げる場面も少なくない。この予想バトルが、なぜ視聴者をとりこにするのだろうか。その理由は、「競馬というエンターテインメント」にあるという。

「正解のないことを言い合い続けられる」という競馬の特性がピッタリとはまった番組となった。

「あるときは言い争い、あるときは同調し、別のレースになると言い争う……。しかもその“答え”は十数時間後に判明する。そして、予想結果を引きずることなく毎週次の新しいレースへと切り替わって競馬が続いていく。毎週毎週フレッシュな気持ちで予想をし、議論できます」

 毎週異なるレースの予想について、新鮮な気持ちで議論できるからこそマンネリを招くことなく盛り上がり、番組としての“見せ場”が毎回生まれる。競馬の特性を生かした番組構成が、20年以上も2時間番組として、視聴者を楽しませている理由のようだ。

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