「なぜ、子供に会えないんだ」豪州サッカー記者が子供を連れ去られ“全て”を失うまで

愛する子供たちの写真を手にするスコット氏
愛する子供たちの写真を手にするスコット氏

子供を探し求め住居侵入容疑で逮捕「何もかも終わった」

 子供たちはどこにいるのか。スコット氏は昨年12月に子供を探し求め、妻の両親のマンションの共有スペースに入ったのだが、住居侵入容疑で逮捕されてしまう。44日間も勾留され、今年1月には懲役6月、執行猶予3年の有罪判決まで言い渡された。

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 スコット氏から、別居直前の子供たちとの写真や動画を見せてもらったが、仲良く遊ぶ姿が映されていた。毎日、子供たちをサッカー、水泳、塾に連れて行ったりもしていたという。

「直前まで楽しい思い出があって、突然、『パパと会いたくない』というのはおかしい。“誘拐される”前、オーストラリアのいとこは、毎週フェイスタイムやスカイプで長女と話していて、本当に仲が良かった。いとこは今でも長女と『話したい』『メールしたい』と言っています」

 拘置所にいる間に、自宅からものはすべてなくなり、マンションの契約もキャンセルされていた。勾留後はカプセルホテルや友達の家で過ごすことに。服は友達からプレゼントされたものを着ている。別居後、5キロもやせた。一番大切だった子供たちとの思い出が詰まった品も、どこにあるのかわからない。唯一の救いはスマホに残っていた子供たちとの写真や動画だ。

「“誘拐された”日に何もかも終わった。人生変わちゃった。ずっと会えないかもしれない。本当に将来は真っ暗」

 スコット氏が子供と会える日は来るのか。

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