ドラマ「二月の勝者」刺さる名言 「できない」より「できる」を見付ける大人の務めを描く

井上真央【写真:ENCOUNT編集部】
井上真央【写真:ENCOUNT編集部】

映画「2001年宇宙の旅」のオマージュ登場 井上真央の原始人コスプレにネット「かわいい」

 子どもの中学受験を経験した同ドラマファンはこう話す。

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 「マンツーマン指導はやる気を出してほしいという気持ちからでしょうが、度を越すと勉強=苦しいこと、という観念を植えつけてしまうことになりかねません。小学生ですからとても気をつかうところです。しかも、他の生徒さんから見ればマンツーマン指導はひいきの一種のように映ってしまいます。ひがみやねたみの対象とされてしまい、塾内でのいじめにつながる可能性もあります」

「一生懸命にならないでください。空回りしてろくな結果になりませんので」という黒木の言葉はまさにその通りになった。

 一方、黒木は佐倉にこうも言っている。「Rの生徒はお客さんとして楽しく勉強させてください」。佐倉は見落としていた。それは匠が授業中にいつも窓の外を眺めている理由だ。机にびっしりと書き込まれた数字の列は通過電車の時刻表だった。

 黒木は親子面談の席で鉄道研究会がある名門中学校のパンフレットを差し出す。すると、匠の表情がみるみる明るく輝いた。オープンテストの答案でも地理のほか算数の速さに関する問題と旅人算は得点できていることを示し、「匠さんは決して“できない”お子さんではありません」と断言するのだった。

 「黒木が『Rの生徒は楽しく勉強させてください』と言った理由は、成績最下位クラスの生徒を見放しているのではなく、『勉強が楽しくなければ中学受験は成功しない』という黒木なりの合理的な判断からです。原作コミックの11巻にその後の匠の成績が描かれていますが、黒木の言葉を裏切るものではありませんでした。柳楽演じる黒木のせりふはいちいち胸に刺さって爽快です。ネットでは『中学受験生の保護者必見黒木名言集』などもアップされています。勉強の苦しさではなく楽しさ、勉強のできないことではなくできることを見付けてあげるのが大人の務めということを教えられた回となりました」(放送ライター)

「二月の勝者」第2話の冒頭はいきなり英米合作映画「2001年宇宙の旅」(スタンリー・キューブリック製作・監督)のオマージュで始まり、井上が原始人の扮装(ふんそう)で登場したこともネットで話題となっている。ドラマならではの奇抜な演出が今後も期待できそうだ。

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