青学卒トリリンガル・シンガーが突然、仏語圏アップルミュージックでチャートインの理由

コロナ禍にあっても精力的に音楽活動を続けている【写真:ENCOUNT編集部】
コロナ禍にあっても精力的に音楽活動を続けている【写真:ENCOUNT編集部】

日仏友好の懸け橋に…夢は「第二次フレンチポップブームを起こしたい!」

 昨春からのコロナ禍では、作家としての印税収入はあってもシンガーとしての将来に絶望したこともあったという。「助成金を申請しても先は見えないし、これからどうやって生きていこうかって呆然となったこともありましたが、そもそも後先考えて生きてはこなかったし、今さら将来の心配はやめようと断念しました(笑)。後悔だけはしたくないので、今できることに集中しようって、常に前向きでいることを心がけていました。コロナ禍だからこそ、もしかしたらフランスのアーティストも今なら時間があるかも? って積極的にコンタクトを取ってみたり、鍛錬の時間も増えたので、それも自分にとってはプラスだと思っています」と振り返る。

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 以前のようなライブ活動はできないが、精力的に音楽活動を続けている。「現在アルバム制作に取り組んでいます。今までは全国47都道府県でツアーをして毎日のようにライブをしていたのですがまた違った形で活動ができるかなとワクワクしています。10周年の記念アルバムはフォトブックアルバムにして、今までの作家活動についても落とし込みたいと思っています」と話す。

 また、今回の経験を生かして、ライブ配信も考えている。「Ici Japon Corp.でYouTubeに出演したり、フランス人のクリエイターのみんなとコラボすることによって新しい扉ができた。海の向こうにもファンになってくれた方がいるので、配信ライブをヨーロッパ向け、日本向けにクオリティー高く作り込んでいきたい。コロナが落ち着いたら、もう一度フランスにも行きたいです。2013年のフランス滞在当時はアジア人として感じるハードルも高かったですし、日本での実績が納得するものではなかったこともコンプレックスでした。今はYouTubeのおかげでそのハードルを感じることも少なくなって、アジア人であることも今の環境にもとても感謝しています。日本にフランスのアーティストを招いた日仏のフェスを主催して、第二次フレンチポップブームを起こしたい! という長年の夢も近年中に実現できたらいいなって思っています」。小関は人気YouTubeチャンネル出演をきっかけに、シンガー、日仏友好の懸け橋としての夢へとまい進する。

□小関ミオ(こせき・みお)青山学院大学文学部フランス文学科卒業。2011年より作詞家としてデビューし西野カナをはじめ多くの詞曲提供を手掛ける。13年、単身渡仏。パリを中心にライブ活動を行い、フランス語を楽器として音楽に取り入れ楽曲制作を始める。繊細で情熱的なヒーリングボイス、日・仏・英語詞を織り交ぜた独自のポップススタイルを持ち、ライブではドラマチックなシャンソンの世界を体現。CM音楽歌唱や楽曲提供、日仏文化交流誌の出版やイベントMCの他、夏木マリ主宰のカンパニー「マリナツキテロワール」メンバーとして舞台公演に出演するなど幅広く活動している。

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