【ズバリ!近況】波乱の人生、そして東京五輪落選の体操・宮川紗江 苦しい時期を乗り越え描く未来

日本人選手が大躍進した東京五輪。お家芸といわれる体操では男子が大活躍し、女子は村上茉愛選手(25)が種目別ゆかで銅メダルを獲得し、57年ぶりに日本体操女子にメダルをもたらした。その村上選手と一緒に、前回のリオデジャネイロ五輪に出場した宮川紗江さん(21)は今、どうしているのか。3年前、コーチとの信頼関係を記者会見で堂々と主張していた姿が印象的だった。宮川さんに東京都内で話を聞いた。

3年後のパリ五輪出場を目指す宮川紗江選手【写真:山口比佐夫】
3年後のパリ五輪出場を目指す宮川紗江選手【写真:山口比佐夫】

「東京五輪で見たかった選手」に名前が挙がりうれしかった

 日本人選手が大躍進した東京五輪。お家芸といわれる体操では男子が大活躍し、女子は村上茉愛選手(25)が種目別ゆかで銅メダルを獲得し、57年ぶりに日本体操女子にメダルをもたらした。その村上選手と一緒に、前回のリオデジャネイロ五輪に出場した宮川紗江選手(21)は今、どうしているのか。3年前、コーチとの信頼関係を記者会見で堂々と主張していた姿が印象的だった。宮川選手に東京都内で話を聞いた。(取材・構成=中野裕子)

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 東京五輪はベストを尽くして選考会に臨んでいたのですが、届かなかったですね。私は跳馬とゆかでは好結果を出せたのですが、段違い平行棒と平均台が極端に苦手で、平均すると上位に絡んでいくのが難しくて。今回の東京五輪の選考では、個人総合の4種目全部が平均的に良い選手が有利だったので、苦戦しました。でも、SNSに「東京五輪で見たかった選手」に私の名前が挙がっているのを見て、うれしかったです(笑)。

 東京大会はテレビを見て応援していました。自分が出場できていたらどうだったかな、という悔しい思いも、もちろんすごくありました。でも、私の気持ちはもう次の3年後のパリ五輪に切り替わっていましたし、出場した選手はジュニアのころから一緒に練習したり戦ったりしてきた仲間なので、日本人として素直な気持ちで「がんばれ!」って応援していました。

 有観客だったら、もっと盛り上がったのは間違いないとは思いますが、観客がいてもいなくても五輪の舞台は選手一人一人の熱量が違い、重圧、緊張感、高揚感で独特の空気感があります。きっと、みんな素晴らしい経験ができたのではないでしょうか。私もリオ五輪に出場したときは、すべてが夢みたいだと感じたので。またあの感動を味わいたい。だから、今はパリ五輪に絶対行く、という強い気持ちで練習しています。

次のページへ (2/5) 会見後は練習が思うようにできなくなり苦しかった
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