デビューで傑作映画のヒロインに大抜てきされた女子高生が10年後にたどり着いた場所

「17LIVE」ライバーとしても活躍中の池田愛【写真:ENCOUNT編集部】
「17LIVE」ライバーとしても活躍中の池田愛【写真:ENCOUNT編集部】

芸能界をやめ英語を勉強…14年に女優業を再開、「17LIVE」ライバーとしても活躍

 その後の活躍も期待されたが、本作を超える作品につながらなかった。「それは、私が芸能界をやめて、別の道を考えてみようと思ったからなんです。実力もないまま、その土俵に立ってしまい、すごい評価をいただいちゃったからこそ、別の道はないかと考えざるを得なかった。サンダンス映画祭に行けたことによって、英語を勉強したいと思って、短期大学で英語を勉強したんです。自分には下積みはなかったので、自分っていうものを作ってからもう一度、この業界に挑みたいと思っていました」

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 学業優先を終えて、14年に女優業を再開。今年3月までは熊谷真美の個人事務所に所属し、衣装や楽屋を作ったりと下積みを経験しながら、女優として舞台などにも立った。2月からは「ケロアイ」のニックネームでライブストリーミングサービス「17LIVE」のライバーとしても活躍中だ。

「女優のお芝居だけじゃなくて、SNSなどを使って活動を広げていきたいと思ったんです。今ではそっちの方が本業みたいになりつつもあります。きっかけは(『全裸監督』などで知られる)武正晴監督のワークショップを受けようと思ったこと。その準備で監督のインタビューを読んだんです。“役者に求められるのは最終的には人間性だ”と。それで、全部マネジャーさんに任せるのではなく、自分の足であいさつしたり、対面してお話ししていきたい、と思って、事務所もやめさせていただきました」

 いろんなことを本音で話してくれるが、「ウソがつけない性格なんです」と話す。「最初の頃は、お芝居はウソをつくことだと思っていたんです。でも、逆に正真正銘の成り切っている自分をさらけ出すこと。逆に嘘がつけない職業だなっていうふうに思っています。昔はプライベートを隠すのが主流だったんですけど、今は逆にプライベートをさらけ出し、頑張っている姿も含めて見てもらいたいんです。それで、応援してもらえたら、うれしい」

 筆者もライブ配信に参加したが、リスナーとのコミュニケーションを大切にしているのが伝わってくる。「ももいろそらを」では新聞を作っていた少女が今や、ライバーとして活躍。時代の大きな変化を感じる。「そうですね。10年前の私は10年後に金髪で17ライブをやっているなんて、想像できないですね。今はSNSのフォロワー、リスナーの数が本人の価値に繋がっているので、今年は伸ばしていきたいと思っています」

 デビューでいきなり絶頂期を迎えてしまった女優人生だが、今までの26年間を「ラッキーだった」と振り返る。

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