【ズバリ!近況】「NHKのど自慢」吉川精一アナウンサーは演歌歌手に転身も「NHKはほとんど見ない」理由

NHKの番組はほとんど見ていないという【写真:ENCOUNT編集部】
NHKの番組はほとんど見ていないという【写真:ENCOUNT編集部】

10年前には前立腺がんを発症

 規則正しい生活を送っていますが、基礎疾患をいっぱい抱えているんですよ。糖尿病、高血圧、高中性脂肪……毎日、手のひらいっぱいの薬を飲んでいます。10年前には前立腺がんを患いました。毎月の定期健診で見つかり、最初は「エー!」とショックを受けましたが、医者の先生に「今日明日死ぬ病気じゃない」と言われて安心し、手術は怖いので放射線治療を37回受けました。おかげさまで完治しましたが、念のために年1回、神奈川県立がんセンターで検査してもらっています。

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 今、「プレミアムシネマ」以外はNHKはほとんど見ませんね。朝は坪井直樹アナウンサーの「グッド!モーニング」(テレビ朝日系)だし、夕方はテレビ朝日、TBS、フジテレビ。地震のときと、仕事柄、紅白を見るぐらい。もう知っているアナウンサーがいないし、タレントをメインに使ってアナウンサーは補助的にしか使わないことが多いでしょ。あれじゃつまらないし、アナウンサーが育たない。民放の方が、アナウンサーが本音で語ろうとしていて見る気になります。NHKのアナウンサーでフリーになる人が増えていますが、自由にやったらいいと思いますね。自分の可能性を探ることができますから。

6年間担当した「NHKのど自慢」では“遊び”なし!

 NHK時代は「のど自慢」を6年間、275回やりましたから、一番、みなさんの記憶に残っているかもしれませんね。各都道府県5周ぐらいして、全国で歓迎されるのでありがたかったです。スタッフと3、4人で毎週金曜日に現地に入り、土曜日の午前に取材して、午後に予選して出演決定者と面談して、日曜は朝8時からリハーサル、午後に本番で、もうその夜には帰路につく、というスケジュールでした。

 月曜、火曜が休みでしたが、現地に残ってゴルフをして帰る、なんて“遊び”はありませんでした。「あのアナウンサーは公費で行って、終わったあとゴルフして遊んでいるよ。いい気なもんだね」なんて後ろ指をさされるのが落ちです。真面目というより、度胸がないんです。人気歌手と親しくなることもありませんでした。僕には“NHKのアナウンサー”という立場がありましたから、腹を割って話そうとは思わなかったのではないでしょうか。

「のど自慢」を担当していたときは、体調にも気を付けていました。たとえば、お腹をくだしても生放送の本番中にはトイレに行けませんし、代わりのアナウンサーがいるわけじゃありませんから。あと、行った先の人から「一緒に写真を撮ってください」と言われたり、チヤホヤされたりしても勘違いしないように、と気を付けていました。窮屈でストレスだっったか? いや、僕はストレスって言葉の意味がよく分からない。心配事や気になること、腹が立つことはあっても、それはしょうがないことだから。

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