「ひどすぎる」弁当店で200個無断キャンセル…「最後は着信拒否」 店主が語る悪質手口「グルだったのでしょう」

個人経営の弁当店が、大量キャンセル被害をSNSに投稿し、大きな波紋を呼んでいる。その日無駄になってしまった弁当の数は200個にものぼった。投稿者である新潟市内の弁当店主に詳しい話を聞いた。

宅配弁当で悪質被害が発生(写真はイメージ)【写真:写真AC】
宅配弁当で悪質被害が発生(写真はイメージ)【写真:写真AC】

弁当100個の注文、いざ届けにいくと…

 個人経営の弁当店が、大量キャンセル被害をSNSに投稿し、大きな波紋を呼んでいる。その日無駄になってしまった弁当の数は200個にものぼった。投稿者である新潟市内の弁当店主に詳しい話を聞いた。

「大量注文(100個)ご連絡無し当日キャンセルがありました 電話しても繋がらず最後は着信拒否されてしまいました あっちゃん弁当は小さなお弁当屋さんです この様な事をされますと潰れてしまいます 当日連絡無しのキャンセルはお辞めください 宜しくお願い致します」

 SNSに投稿された店の嘆きに、SNS上では「ひどすぎる」「美味しそうなお弁当がもったいない」「新しい優しいお客さんが増えますように」とねぎらう言葉や、「料金を前払いにしてはどうか」「警察に相談するべき」などさまざまな声が寄せられた。

 投稿主は、新潟市内で宅配専門の弁当店を営む「あっちゃん弁当」。県内全域のほか、週に1~2回、新潟中央卸売市場内のコンビニエンスストアにも弁当を卸している。日替わり弁当のほか、ロコモコ、チキン南蛮、オムライスなど弁当の内容はリクエストに応じてカスタマイズ、宅配料込みで1個600円、1個からでも宅配を受け付けるなど個人経営ならではのきめ細やかな対応を強みに、6年間店主たった1人で営業を続けてきた。

 これまでも勘違いなどが原因で、予約キャンセルが発生したことはまれにあったが、ここまで大規模のキャンセルは初めてのこと。普段ネガティブなことは書かないようにしているが、今回ばかりはさすがにへこんでしまったと投稿の経緯を明かした。

 しかも、SNS上ではキャンセル被害を100個としていたが、実は100個の注文を2件受けており、被害は合計200個に及んだという。

 いったい、どのような注文だったのか。

 店主によると、1件目は指定されたコンビニに100個の弁当を届ける内容だった。ところが、弁当を用意して約束の場所に行くと、顧客がやってくる気配がなかった。顧客はコンビニとは無関係で、連絡を入れると着信拒否をされてしまった。

 途方に暮れた店主は「余ってしまった100個はどうせなら次のお客様にサービスしようかな」と考え店に戻ったが、その後、全く同じ事態が発生。「疑いたくはなかったけど、グルだったのでしょうね」。悪質な嫌がらせと受け止めている。

“料金先払い”が簡単ではない事情

 午後8時の時点で200個の弁当が未配送の状態で残ってしまった。知人が数個受け取ってくれたものの、食品の安全性を考えると残りは処分するしかない。無念さと、やり場のない感情がこみ上げた。

 救われたのは近隣の飲食店からの言葉だった。SNSに投稿後、「余ってしまったらまかないで食べるから持ってきてくれたらいいよ」など声がかかり、少し心が軽くなった気持ちになった。

 一方で、同じくSNSで多く見られた「料金を先払いしてもらったほうがいい」という意見については慎重な姿勢を示す。

「たとえば子どもの球技大会でのお弁当を大量注文する場合などでは、親御さんが誰かまとめて先払いするのはなかなか難しいと思うんです。私自身も1人でやっているお店なので前払い制の導入もなかなか簡単ではなくて」と実情を語った。

 再発防止策としては、新規顧客についてはもう少し確認を徹底する、部分的に前払いしてもらうなど今後の運営方針を考えているという。

 ガソリンの価格高騰なども含め、個人経営の店はどこも必死の思いで営業を続けている。

「一番お願いしたいのは、当日の連絡なしでのキャンセルだけは避けてほしいということだけです」

 SNS上では多くの応援メッセージが届けられた。地域に根差したあっちゃん弁当。その温かいサービスが失われることはない。

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