TBS佐古氏が沖縄を撮り続けるワケ…筑紫哲也さんの言葉「沖縄には日本の矛盾が詰まっている」

「物作りできる環境にいることには感謝」と話す佐古氏【写真:ENCOUNT編集部】
「物作りできる環境にいることには感謝」と話す佐古氏【写真:ENCOUNT編集部】

今後も沖縄を題材に「今、撮らないと、戦争の証人者がいなくなってしまう」

 今後も、沖縄を題材にドキュメンタリーを作っていく考え。「あの時、なぜこの国は戦争に突っ込んでいったのか。その視点は忘れず、生み出してしていきたい。基本的に、昔の資料を掘り起こすのが好きなんです。今、撮らないと、戦争の証人者がいなくなってしまう。時間がたって、ようやく話そうという気持ちになれたっていう人がたくさんいるので、そこを逃してはいけないと思っています」と語る。

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 目下、コロナ禍での取材の制約は多いが、監督自身の働き方自体は変わりない。「今も普通に会社に来て、編集などをやっていますし、実はテレワークは1回もしたことはない。一時は管理職として勤務評定をつけることもやっていましたが、今はなくなりました。物作りできる環境にいることには感謝しています。取材に出て、貴重な証言を聴いたり、構成を考えたりするのは楽しいですし、編集に入ると、もっと楽しいですね」。キャスターとしての再登板への可能性を聞くと、「テレビに出なくなってから4年です。もうないんじゃないですか。いや、そんな話がまたあれば、別ですけれども。出る方は緊張してしまいますね」と笑っていた。

□佐古忠彦(さこ・ただひこ)1964年8月8日、神奈川県生まれ。88年に東京放送(TBS)入社し、1996年~2006年、「筑紫哲也NEWS23」でキャスターを務める。政治部(06年~10年)、「Nスタ」(10年~11年)、「報道LIVEあさチャン!サタデー」「Nスタニューズアイ」(14年~17年)、13年から「報道の魂」「JNNドキュメンタリー ザ・フォーカス」のプロデューサーを務める。近作は「生きろ~戦場に残した伝言」「生きろ~異色の司令官が伝えたこと」「茜雲の彼方へ~最後の特攻隊長の決断」「戦後70年 千の証言スペシャル 戦場写真が語る沖縄戦・隠された真実」、報道の魂SP「米軍が最も恐れた男~あなたはカメジローを知っていますか」など。

次のページへ (4/4) 【写真】ドキュメンタリー映画「生きろ」の場面カット。沖縄県知事を務めた島田叡の壮絶な生き様を描いている
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