同じ中学の先輩後輩・中村芝翫と高橋克典が初共演 時代劇「十三人の刺客」28日放送

歌舞伎俳優の中村芝翫が主演するNHKBSプレミアムのスペシャル時代劇「十三人の刺客」(午後9時)が28日に放送される。57年前に公開された傑作時代劇のリメークで、東京・渋谷の同局で行われた取材会に出席した中村は「時代劇の醍醐味がこのドラマにはある」と笑顔でアピール。芝翫の“竹馬の友”である共演の俳優、高橋克典も同席し「瞬間の作り方がいい」と芝翫の熱演を称賛した。

「十三人の刺客」取材会に出席した中村芝翫(右)と高橋克典【写真:ENCOUNT編集部】
「十三人の刺客」取材会に出席した中村芝翫(右)と高橋克典【写真:ENCOUNT編集部】

互いに「克典さん」「(本名の)幸二」と呼び合う仲

 歌舞伎俳優の中村芝翫が主演するNHKBSプレミアムのスペシャル時代劇「十三人の刺客」(午後9時)が28日に放送される。57年前に公開された傑作時代劇のリメークで、東京・渋谷の同局で行われた取材会に出席した中村は「時代劇の醍醐味がこのドラマにはある」と笑顔でアピール。芝翫の“竹馬の友”である共演の俳優、高橋克典も同席し「瞬間の作り方がいい」と芝翫の熱演を称賛した。

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「十三人の刺客」は1963年に封切られた不朽の名作時代劇映画で、クライマックスの殺陣シーンは邦画史に残る伝説として語り継がれている。

 中山道の宿場をとりでに改造して待ち受ける13人の刺客集団と、死に物狂いで突破を図る大名行列。両者が激突する壮絶な戦いは人間の闘争本能と意地がむきだしになっており迫力満点だ。公儀御目付役の島田新左衛門を演じた芝翫は、同映画に出演した片岡千恵蔵、里見浩太朗、嵐寛寿郎らを念頭に「『十三人の刺客』は名優の方々がおやりになった大変な作品。昨今、時代劇が少ないなか、ぼくたちで作り上げました。芝翫になって本格的な時代劇は初めてでして、人の心にしみわたるドラマではないか、と思います」と仕上がりに自信を見せた。

 新左衛門の剣のライバルである鬼頭半兵衛を演じた高橋も「相当大変な作品。よくあそこまでできたなぁと。後半の立ち回りが見どころです」と手ごたえ十分だ。当初は4月に京都の東映撮影所でクランクインする予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で延期。8月の撮影は連日、37、38度の猛暑のなかで行われただけに、2人とも感慨ひとしおのようだ。

 高橋と芝翫は同じ中学校に通っていた先輩と後輩で公私ともに親しい間柄だが、意外にも今回が初めての共演。芝翫が「ドラマで共演できてうれしかった。互いに『克典さん』『(本名の)幸二』と呼び合う仲ですから、芝居はむずがゆいところもありましたが、役を改めて作らずに自然体でできました」と明かすと、高橋は「家もわりと近くて(芝翫と)一緒に電車で通っていたという竹馬の友。ものすごく近いですが、(芸能界では)大先輩。初めて一緒させてもらうことに緊張と喜びがあり、子どもの頃から培ってきたものを間近に見ることができて感慨深いものがありましたし、限りなく家族に近い感覚でできて楽しかったです。今回は芝翫さんを立てるためにサクッと死にました」とユーモラスに語ったうえで、「命ということから考えると、どこかアンチテーゼみたいな作品にはなっているけど、エンタメと合わせて感じていただけたら意義があるのでは」とアピールした。

次のページへ (2/2) ドラマ注目点、芝翫は「男の友情」高橋は「絆」
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