「ボロい、ダサい」同年代から酷評も…「分かる人に分かればいい」 18歳が選んだ往年の1台

3歳から“旧車の英才教育”を受け、高校生にして「生まれる前」のスポーツカーを手にした。同年代から「ボロい、ダサい」と言われても、「この車にはこの車の良さがある」。18歳のシルビア乗りに、愛車に込めた思いを聞いた。

隙間から地面がのぞくエンジンルーム…18歳こだわりのシルビア【写真:ENCOUNT編集部】
隙間から地面がのぞくエンジンルーム…18歳こだわりのシルビア【写真:ENCOUNT編集部】

【愛車拝見#382】車好きの両親のもと、3歳から『頭文字D』で英才教育

 3歳から“旧車の英才教育”を受け、高校生にして「生まれる前」のスポーツカーを手にした。同年代から「ボロい、ダサい」と言われても、「この車にはこの車の良さがある」。18歳のシルビア乗りに、愛車に込めた思いを聞いた。

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 9月上旬、福島・双葉町で開催された「第2回名車の祭典 in双葉町」。現役高校生として参加した18歳男性の愛車は、日産・シルビア GF-S15型。2002年に生産終了した文字通り“生まれる前”の1台だ。

「去年の秋、母親名義で200万円フルローンで購入しました。今はバイトしながら返済中。母は僕より乗り気なくらいで、『いいじゃんいいじゃん、買っちゃいなよ』と。トントン拍子でした。自宅の敷地でエンジンだけかけてみたり……教習車より先に乗った車です」。18歳の誕生日を待って念願の運転免許を取得、公道デビューを果たした。

 父は三菱・ランサーエボリューションIV、母はマツダ・アンフィニRX-7と、根っからの車好き一家。3歳から車漫画の金字塔『頭文字D』を愛読書とする英才教育を施された。

「当然のようにネオ・クラシック好きに育ちました。高校入学からずっと車を探していて、最初はロードスターやハチロクもいいと思ったんですが、去年ネットでたまたま見つけたこいつが、車検を継続してて……。即決でした」

 年月が積み重なった車体はあちこちに補修が施されているが、こだわりは随所にある。

「ターボ車じゃなく自然吸気(NA)なところかな。ターボがあるはずのところがスカスカで、地面が見えてるでしょ? パワーはないけど、その分踏み抜ける。踏めば踏むほど音がいいんですよ。踏める楽しみ、音の楽しみがあるんです」

 車の“顔”にもお気に入りのポイントが。「リトラ(リトラクタブル・ヘッドライト)がズレてるから、ウインクもできるんです。かわいいでしょ」。すっかり愛車にメロメロだ。

 往年には「デートカー」と呼ばれ、乗っているだけで女性にモテる車の代名詞だったシルビア。現代の若者の目にはどう映るのか。

「ぜんっぜんモテないですよ(笑)! 『ボロい、ダサい』と散々で、女性にはまったく縁のない車。でも、それでいいんです。ボロクソに言われても、この車にはこの車の良さがある。若者の車離れと言われる時代でも、分かる人は分かってくれますから」

 18歳の言葉が、旧車の未来を予感させた。

次のページへ (2/2) 【写真】日産・シルビア GF-S15型、実際のボディー
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