無人販売所でパイン盗難、防犯カメラに映し出された“犯人”に騒然 「異常なほど目立つ」出没に困惑

沖縄・西表島のパイナップル無人販売所で、商品をかごごと奪っていく生き物――。驚きの“パイン泥棒”の正体を映した動画がSNS上で大きな話題になっている。どのような被害が生じているのか、無人販売所を営むパイン農家の女性に話を聞いた。

「光る目」が不気味…まさかの“犯人”の姿【写真:投稿者提供】
「光る目」が不気味…まさかの“犯人”の姿【写真:投稿者提供】

襲われた無人販売所、監視カメラに映った意外な“犯人”

 沖縄・西表島のパイナップル無人販売所で、商品をかごごと奪っていく生き物――。驚きの“パイン泥棒”の正体を映した動画がSNS上で大きな話題になっている。どのような被害が生じているのか、無人販売所を営むパイン農家の女性に話を聞いた。

「西表島の無人販売、最近お金が合わないので監視カメラ置いたら犯人はイノシシだったー」

 こうXに投稿したのは、石垣島のライブハウス「CITY JACK」の公式アカウント。添えられた動画には、夜の無人販売所に目の光った生き物が現れ、商品のパインをくわえて去っていく様子が収められている。正体は、沖縄などの南西諸島に生息するリュウキュウイノシシだ。

 投稿した根間タダシさんは、無人販売所を営む女性の親戚。商品の数と代金が合わないことを不審に思った女性から依頼を受け、監視カメラを設置したという。すると、6月29日の午後9時前にイノシシが現れ、パインを持ち去る姿が記録された。さらに7月1日の0時半ごろにも再び被害があり、計6個のパインがなくなった。

 被害に遭ったのは、西表島の無人販売所「西表島ふる?つらんど」。営んでいる根間千智さんによると、無人販売所は約20年前から続けているという。これまでカラスやネズミに商品をつつかれることはあったが、イノシシによる被害は初めてだった。

「家の庭や裏の山の方では、イノシシが走り回っているのを見たことはありました。畑にも出ますし、西表島では身近な存在ではあります。でも、無人販売所まで来たのは初めてです」

 カメラの映像を見たときは、思わず驚いたという。

「真正面から見ることがあまりないんです。普段は横から見たり、逃げていくお尻側を見たりするくらいなので、『こんな顔してるんだ』と思いました」

バリケードを築いても効果なし…女性は困惑

 リュウキュウイノシシは、本州のイノシシに比べると小柄だが、根間さんによると今年は例年に比べて出没が「異常なほど目立つ」といい、畑へ向かう道路にはふんが多く見られるという。

 本州ではクマが人里に出没する事例がたびたび問題になっているが、根間さんはイノシシが以前より人間の生活圏に近づき、警戒心が薄れてきている可能性を感じている。

「無人販売所は西表島のメイン道路のそばにあって、車もよく通る場所です。販売所は夜になったら動きを感知して電気がつくのですが、イノシシはそれでも来るので、かなり慣れてきているのかなと思います」

 根間さんの畑では、複数のパイナップルを栽培している。西表島の名産として知られる「桃のような香り」のピーチパインをはじめ、昔ながらの島パイン、スイーツのような甘みのサンドルチェ、ココナッツのような香りがする大玉のホワイトココなどを育てている。

 無人販売所では、そうしたパインを手に取りやすい価格で販売している。動画に映っていたパインも1玉250円で販売されていた。観光客や地域の人に気軽に味わってもらうための直売所だが、イノシシによる商品の持ち去りが繰り返されれば、運営にも影響しかねない。

 対策として、山から家や販売所へ向かう通り道に大きなバリケードを置いたが、イノシシはそれを回り込んで道路側からやって来るようになった。

 根間さんは「道路側から来られると、もう何もできないんです」と話し、「これ以上バリケードを広げるわけにもいかないので、あとは夜間はお店を閉めるくらいしかないのかなと思っています」と困惑した様子だった。

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