20代男性が初マイカーに約550万円、徹底した節約生活と“決意の断捨離” 趣味の鉄道模型パーツも売却
「もう走らせないな、飾らないなと思ったものは売っちゃいました」――。2023年式のマツダ ロードスター(ND)の購入当時を振り返り、20代後半の会社員男性オーナーはそう明かした。男性にとって、ロードスターは初めてのマイカー。納車時にかかった費用は約400万円で、カスタム費用を含めると総額は約550万円にのぼる。購入資金を貯めるため、生活費を切り詰め、子どもの頃から続けてきた趣味の鉄道模型のパーツも一部売却した。なぜ男性はそこまでして、この1台を手に入れたかったのか。

【愛車拝見#372】16年続けた趣味を見直し、購入資金に
「もう走らせないな、飾らないなと思ったものは売っちゃいました」――。2023年式のマツダ ロードスター(ND)の購入当時を振り返り、20代後半の会社員男性オーナーはそう明かした。男性にとって、ロードスターは初めてのマイカー。納車時にかかった費用は約400万円で、カスタム費用を含めると総額は約550万円にのぼる。購入資金を貯めるため、生活費を切り詰め、子どもの頃から続けてきた趣味の鉄道模型のパーツも一部売却した。なぜ男性はそこまでして、この1台を手に入れたかったのか。(取材・文=平木昌宏)
存在感を放つ黒いボディーのロードスターを前に、オーナーはそう語った。男性がこの車を購入したのは3年前。初めてのマイカーだった。納車時にかかった費用は約400万円。その後、カスタムにも約150万円を投じ、現在までにかけた総額は約550万円にのぼる。
20代で初めての愛車に約550万円。勢いだけで用意できる金額ではなかった。購入を決めてからは、支出を徹底的に見直した。「本当に最低限の家賃、生活費以外は、とりあえず銀行に入れていました。手元に4、5万円しか残さないで、それで1か月を過ごす感じでした」と当時の節約生活を振り返る。
外食も控えた。ほとんどを自炊で済ませ、日々の小さな出費も抑えたという。カップラーメンにかかる200円でさえ惜しみ、食費を切り詰めた。
削ったのは生活費だけではなかった。男性には、小学校高学年の頃から約16年続けてきた趣味がある。鉄道模型だ。ロードスターの購入を決めてからは、新しい模型やパーツを買うのを控えた。さらに、鉄道模型のパーツも一部売却し、購入資金に回した。
「本当に断捨離ですね。パッと見て、もう走らせないな、飾らないなというものは売りました。新しいものが出ても、まずは買ってから。余裕が出たらまた楽しめばいいと思っていました」
そこまでしてスポーツカーを手に入れたかった原点には、父の存在がある。男性は幼い頃から、スポーツカーに強い憧れを抱いていた。
「小さい頃からの刷り込みなんでしょうね」と男性は振り返る。父はかつて日産フェアレディZに乗っていた。家には日産車が多く、エルグランドやエクストレイルなども身近な存在だった。さらに幼い頃は、父がゲーム「グランツーリスモ」をプレーする横で、レース画面を見るのが好きだったという。

ロードスターを手にして生活一変
最初に購入を考えたのも、フェアレディZだった。ただ、価格や納期の面で、すぐに手に入れるのは難しかった。そうして出会ったのがロードスターだった。ディーラーで目にしたのは、幌や内装に茶色を取り入れた特別仕様車「ブラウントップ」。その雰囲気にひかれ、購入を決意した。
「走るのが楽しい車なので、つい走りに行っちゃうんですよね。疲れも気にせず、いろんなところに行きたくなる。それがお金の面では大変かもしれません」
ロードスターを手に入れてから、行動範囲は大きく広がった。日帰りで千葉から長野のヴィーナスラインまで足を延ばしたこともある。ゴールデンウイークには1泊2日でドライブに出かけた。最も遠かったのは、千葉から広島までの自走だ。寄り道を含めて約18時間、約1000キロを走ったという。
父がかつて乗っていたZは、屋根が外せるタイプだったという。男性が選んだロードスターもまた、オープンで走る楽しさを味わえる1台だ。父の車に憧れた少年は、20代で自分だけのスポーツカーを手に入れた。
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