【オヤジの仕事】布川敏和が語る、両親が合宿所に運んでくれた「シブがき隊」の3組の布団の思い出

芸能界では2世タレントの活躍が目立っている。80年代、3人組アイドル「シブがき隊」の“ふっくん”こと布川敏和さん(55)と、元アイドル・つちやかおりさん(56)の間の3人の子のうち長男・隼汰さん(28)と長女・桃花さん(26)も芸能界入りしている。布川さんはトークバラエティーなどで子どもたちのエピソードを語り、父親として熱心に子どもたちの背中を押しているが、その姿は自身の父・和夫さんの姿と重なるのだという。長男・隼汰さんを伴って、ENCOUNT編集部を訪れた布川さんに話を聞いた。

父親とは“友だち親子”だったと語る布川敏和さん【写真:荒川祐史】
父親とは“友だち親子”だったと語る布川敏和さん【写真:荒川祐史】

20歳でできちゃった結婚、寝ずに働いた父

 芸能界では2世タレントの活躍が目立っている。80年代、3人組アイドル「シブがき隊」の“ふっくん”こと布川敏和さん(55)と、元アイドル・つちやかおりさん(56)の間の3人の子のうち長男・隼汰さん(28)と長女・桃花さん(26)も芸能界入りしている。布川さんはトークバラエティーなどで子どもたちのエピソードを語り、父親として熱心に子どもたちの背中を押しているが、その姿は自身の父・和夫さんの姿と重なるのだという。長男・隼汰さんを伴って、ENCOUNT編集部を訪れた布川さんに話を聞いた。

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 僕の父親は、子どもを殴らないのはもちろん、怒鳴ったり、怒ったりもまったくしない優しい人でした。僕は言うことを聞かない子どもだったので、母親には竹製の定規とか布団叩きでビシバシやられていたようだけど。父親とは“友だち親子”に近かったですね。見た目はちょっとチンピラみたいだったんですよ(笑)。フォーク歌手風のロン毛で、薄いサングラスかけて、派手な柄のワイシャツに太いネクタイ、スリーピースのスーツを仕立てて着るようなオシャレな人で。仕立屋さんに、よく一緒について行ったのを覚えています。

 オヤジは川崎で中古車販売会社を、知り合いと2人で起ち上げ経営していました。小さな会社でしたけど、繁盛させていました。実は20歳のとき、同い年の僕の母親との間に僕ができて結婚したので、最初は大貧乏だったそうです。小さいアパートに住んで、毎日、夫婦で1切れの鮭を分けて食べていたとか。そして、ろくに寝ないで必死で働いて、僕と3歳下の妹を養ってくれました。

父親が教えてくれたように、子どもたちにも…

 僕が物心ついたときには、もう事業は軌道に乗ってオヤジはアメ車を乗り回していたので、僕自身は貧乏だった頃の記憶はありません。日曜日のたびに上野動物園や横浜ドリームランドへ連れて行ってくれて、山梨の実家のおばあちゃんの家に行くと山や川に連れて行ってくれました。モーターボートと猟が趣味で、夏はモーターボート、冬は朝4時に起きて山へ狩りに連れて行ってくれましたね。

 自転車の乗り方を教えてくれたのもオヤジ。長男の隼汰が5歳のとき、家の前の道路で補助輪を外して乗る練習をさせていて「あ、オレも同じようにオヤジにしてもらったな」って思い出したんです。年子で生まれた長女も、少し離れて生まれた次女も、同じように5歳のときでした。交通ルールも教えたりしましたね。

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