松山ケンイチ、蒼井優は「やはりすごい俳優」 中島歩との初共演で驚き「初めて見た生き物みたいな」【Tシャツが乾くまで】
俳優の松山ケンイチが出演するTBS系連続ドラマ『Tシャツが乾くまで』(金曜午後10時)の第8話が、28日に放送される。事故の前後にあった出来事が明かされ、物語が佳境を迎える中、松山のオフィシャルインタビューが届いた。

役作りのヒントになった監督からの言葉
俳優の松山ケンイチが出演するTBS系連続ドラマ『Tシャツが乾くまで』(金曜午後10時)の第8話が、28日に放送される。事故の前後にあった出来事が明かされ、物語が佳境を迎える中、松山のオフィシャルインタビューが届いた。
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本作は、脚本家・生方美久氏による完全オリジナルストーリー。とある事故がきっかけで、当たり前に続いていくと思っていた幸せな日常が、突如崩れ去ってしまった瀬尾咲子(蒼井優)と瀬尾充(松山)、園田樹生(中島歩)と園田あずさ(夏帆)の2組の夫婦の喪失から始まる“愛”と“秘密”を描く。
(※以下、ドラマの内容に関する記述があります)
21日放送された第7話では、約1年ぶりに帰宅した充が、咲子と樹生に、自身の生い立ちやあずさとの関係について語った。失踪癖の原因となった幼少期や、樹生も知らなかったあずさの姿に、複雑な心境になる人が続出。「見終わってからだいぶ経つのにモヤモヤが止まらない~」「充サイコパス……って思ってたのに」「蓋を開けてみれば あずさのほうがヤバかった」「脚本が凄い。感情、見え方、毎週毎週角度が変わる」などの声が上がっている。
充の過去が明らかになり、どこかつかみどころがなかった人となりが見えてきたが、松山自身は充の行動をどのように捉えているのか。物語前半と後半での充の違い、表現したいことなどを、今後の見どころと共に語った。
――脚本を読んだ印象を教えてください。
「生方さんの脚本は、いかようにも取れる言葉のチョイスをされているなと感じました。一つひとつのセリフにいろいろな意味が込められていて、充から見たセリフとさっちゃん(咲子)から見たセリフで違う意味になっている。充が明確な意味を持って話したことも、そのままの意味でさっちゃんに受け取られる言葉が少ないなと。視聴者の皆さんも考察されていると思いますが、僕たち演じている側も、『このキャラクターはこういうつもりで話しているんじゃないか?』と、ずっと考えています」
――充はどんな人物だと思いますか?
「どんな人とも仲良くなれる社交性を持ったキャラクター。ただ、社交性が高い=自分を隠しているといいますか、優しさのようなもので自分の中にある“違う部分”を隠しているキャラクターだとも思いました。
物語の途中からは、その“違う部分”と向き合い、細胞から人間が変わっていくようなところが出てくるので、どのように表現しようかを考えました。その際、演出の土井(裕泰)さんから言っていただいたのが、『充ってかっこ悪くていいんじゃないかな』ということ。それが良いヒントになって、後半の充をどういうふうに演じていくかが見えてきました」
――土井監督からの言葉は、具体的にどのように生かされましたか?
「大人って、大人というテンプレートに乗っているだけで、寂しさだったり、傷ついたり悲しんだりというのは、大人だろうが子どもだろうが感じると思うんです。充も“大人”や“夫”という枠組みの中で立ち振る舞いを演じている部分があったと思うので、そういうものを取っ払うことが、土井さんの言う『かっこ悪くていいんじゃないか』という意味だと受け取りました。だから充は泣くし、話さなくてもいいことまで話してしまう。“こうあるべき”みたいなものを全部取っ払って、子どものまま大人になってしまった部分を表現したいと思いました」
咲子のもとへ戻ってきた充の思い
――なぜ充は咲子に自身の失踪癖を隠していたのでしょうか?
「第1話から第4話までの充は、夫婦を成り立たせるために必要な“自分の立ち位置”みたいなものをすごく意識していたと思うんです。さっちゃんが大切だから傷つけないように、嫌われないように、大事だからこそ、自分の本心を隠しておこうとしていた。でも、さっちゃんと充だけでなく、どんな人でも隠していることってあるような気がするんですよ。コミュニケーションってそういうものだと思うし、言わなくていいことは言わないほうがいいと思っていたと思います」
――その後、突然咲子のもとに戻ってきたことについてはどう思いますか?
「きちんと自分の話をするために戻ってきたのだと思います。充はさっちゃんに(失踪癖があることを)言わなかったことで、結果的にいなくなるという選択をしてしまいました。きっといなくなってから家に戻ってくるまでの一年は、さっちゃんのことを大事にする方法や仕方みたいなものを考えていたのだと思います。だから第7話では、嫌われてしまうんじゃないかという怖さがありながらも、さっちゃんに全てをさらけ出しました。それは、夫婦生活を終わらせる、あるいは継続するためではなく、『自分はこういう人間だ』ということを話さないと、2人が“止まったまま”になってしまうことを感じていたからだと思います」

撮影を通して肌で感じた“すごい”俳優たち
――共演者の皆さんの印象についても教えてください。
「さっちゃん役の蒼井優さんは、20年前から知っている間柄なので、安心感がありますし、コミュニケーションの土台があるので、本当に助かっています。『さっちゃんってこうだよね』『充ってこうだよね』という会話がしっかりできる。初めましての方だったらこうはいかないので、さっちゃんが蒼井さんで本当によかったです。昔から蒼井さんが持つ世界観には引き込まれていましたが、今回もやはりすごい俳優だと思いました。
樹生役の中島(歩)くんは初めての共演です。存在感も声も演技もすごく特徴があって、“初めて見た生き物”みたいな感じだったんです。宮内役のリリー(・フランキー)さんとの会話の中で、長く俳優をやっていて、中島くんみたいな人は会ったことがないとおっしゃっていました。誰かと似ていることがないってすごい。それくらい唯一無二のものを持っている方だと思います。
あずささんは充が『嫌われてもいいし、全部話せる』という安心感を与えてくれるキャラクターです。演じている夏帆さん自身もいつもニコニコしていて、『この人だったら何でも話せる、話していいんじゃないか』と思わせてくれる“何か”を確実に持っている方ですね。全部を受け止めてくれそうです。
直人を演じる(高橋)文哉くんは、とても器用ですね。演技はもちろん、バラエティー番組に一緒に出演した時も、撮影現場で普段話をしていても、オールマイティーなんです。だからこそ、充と直人の芝居でもう少し“遊び”の部分を出せればよかったなと。僕が充をなかなかつかみきれなかったこともあって、あまり遊べなかったのは少し残念でした。文哉くんとなら絶対にできるし、面白く返してくれたと思います」
「いろいろなフィルターが壊れるかもかもしれない」衝撃を感じる作品
――最後に、今後の見どころをお願いします。
「充とさっちゃんが結婚する時に、『言いたくないことは言わなくていい』と決めていたので、充はいろいろなことを隠していました。でも、そういう話をしたということは……? それがこれから明かされていきます。
僕は、“自分の世界だけが正解じゃない”というメッセージをこのドラマから受け取っています。リブートもしないし、別班にも行かないし、大事件もありません。“結婚”や“誰かと一緒に生活をする”とはどういうことなのか。“相手を大事に思う”とはどういうことなのか。いろいろな考え方があって、どの考え方も否定はできないし、正解はないと思いますが、一生懸命に人と向き合って、生きようとしている人たちを温かく見守ってもらえたらいいなと。
最後まで見たら、見ている人たちの世界も変わるような気がしますし、それこそいろいろなフィルターが壊れるかもしれない。僕もあるタイミングで自分の中の“なんとかフィルター”がバキッと壊れた瞬間があったんです。本当に衝撃でした。それを視聴者の方にも感じてもらえるんじゃないかと思います」
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