京都・祇園のナイトツアー、マナー違反・芸舞妓に付きまとい・追いかけて動画撮影も…迷惑行為に懸念「強く規制を」
京都・祇園で外国人観光客向けのナイトツアーが頻繁に行われている。盛り上がりを見せている一方、芸妓や舞妓を無断撮影するなどのマナー違反が目立っていると訴えるSNS投稿が話題を集めた。YouTuberらが芸舞妓に付きまとい、盗撮する例もあるという。花街に15年以上関わってきたという投稿者に、祇園の夜に何が起きているのか聞いた。

「お座敷後の芸舞妓に遭遇しやすい時間帯を狙って」
京都・祇園で外国人観光客向けのナイトツアーが頻繁に行われている。盛り上がりを見せている一方、芸妓や舞妓を無断撮影するなどのマナー違反が目立っていると訴えるSNS投稿が話題を集めた。YouTuberらが芸舞妓に付きまとい、盗撮する例もあるという。花街に15年以上関わってきたという投稿者に、祇園の夜に何が起きているのか聞いた。
「祇園の夜は芸舞妓を見つけ、写真を撮る外国人の楽しみの場になっています」
こうXに投稿したのは、「遊色効果」(@KMLZ5XqxW249551)の名前で祇園の情報を発信している投稿者。祇園では以前からツアー客の姿があったが、投稿者は近年の外国人観光客の行動に変化を感じているという。
「2024年くらいまでは大通りにしかツアー客はいませんでしたが、日本は夜の路地まで安全だということが多くの外国人に知られるようになり、深夜まで外国人が街中にいるようになっています。今は団体に加えて、お金をかけたくない少人数で行動する人たちも増えたと感じています」
投稿者によると、ナイトツアーは午後7~9時ごろに祇園町南側地区へ来ることが多い。問題視しているのは、単に夜間に観光客が増えたことではない。
「ナイトツアーは、お座敷後の芸舞妓に遭遇しやすい時間帯を狙って団体で押し寄せます。次の仕事でお茶屋や飲食店へ向かう芸妓や舞妓と遭遇しやすい時間帯を調べて、行程を組み立てていると感じています。また、ナイトツアー参加者は食事後にホテルから出てくる場合が多く、飲酒している参加者とのトラブルも懸念しています」
祇園はそこに住む人々にとっては「生活の場」でもある。芸舞妓への無断撮影だけでなく、ガイドが街なかで大声で参加者に説明をしたり、大人数で騒いだりすることも問題となる。さらに花街の夜は、芸舞妓にとって仕事の時間でもある。
「夜はお客様との帯同、お茶屋の前でのお見送りなどがあります。祇園に来るお客様のプライバシーは無視されています」
カメラを向けられるのは芸舞妓だけではない。一緒にいる客まで写真や動画に入り込めば、花街が重んじてきた客のプライバシーにも関わってくる。これらの問題は外国人に限ったことではないのだが、海外からの観光客は花街の事情に詳しくないため、マナー違反が目立ってしまうようだ。
祇園町南側地区は、以前から「ここは日常生活の場であり、テーマパークではありません」「芸妓さんや舞妓さんはマスコットキャラクターではありません」などと発信し、芸妓や舞妓への付きまといや無断撮影などをしないよう呼びかけてきた。しかし、その後も同様の問題は続いている。
無断撮影の動画が拡散「芸者撮影が京都観光のアクティビティーに」
投稿者がナイトツアーと並んで問題視しているのが、YouTubeやSNSへの投稿を目的に芸舞妓を追いかけて動画を撮影する人たちだ。投稿者によると、日本人と外国人がグループを組んで撮影している例もあるという。
「ナイトツアーが横行するきっかけは、芸妓、舞妓に付きまとい、盗撮して動画収益を得ようとするYouTuberの影響が大きいと考えています。彼らの動画が全世界に拡散されて、芸者撮影が京都観光のアクティビティーとなってしまいました」
SNS上に無断で撮影した動画が次々と投稿されることで、それを見た観光客が同じような行動を取ることも懸念している。中には、芸舞妓を無断撮影するため、ストーカーまがいの行為をしている人物もいるという。
もちろん、祇園を訪れる外国人観光客のすべてがマナーを破っているわけではなく、歴史や文化を知ることを目的としたツアーもある。ただ、地域の生活や仕事の場で、一部の迷惑な観光客によるマナー違反が横行するのであれば、けっして見過ごせない。
投稿者は「私は20時以降のナイトツアーの禁止を強く求めて動いています。街中の芸舞妓の写真を撮らせないように強く規制するべきです」と訴える。
外国人旅行者は、観光都市・京都にとって大切な存在であることは間違いない。他方で、祇園は芸舞妓や住民が働き、暮らす場所でもある。観光客を受け入れながら、長く受け継がれてきた花街の秩序をどう守るのか。オーバーツーリズムに直面する京都で、観光客と地域の共存をどう図るかという課題を浮き彫りにしている。
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