春風亭小朝、28年ぶりCD発売 人気声優ナレーション&アニメジャケで狙うファン開拓

落語家の春風亭小朝(70)が24日、都内で会見し、CD「落語全集」をリリースすることを明らかにした。自身のCDとしては1998年に「牡丹燈篭~御札はがし」以来、28年ぶり。「音をとるのはずっと嫌という気持ちでいた」という小朝を口説き落としたのは、アニメに強いレーベル、バンダイナムコミュージックライブ。担当者は「毎回、人気のイラストレーターやアニメーターによる書き下ろしのジャケットになります」と、本物の落語プラスジャケ買いで、新たなファン層も掘り起こす。これまでの落語CDとは一線を画した新たな挑戦と仕掛けが満載だ。

会見に出席した春風亭小朝【写真:ENCOUNT編集部】
会見に出席した春風亭小朝【写真:ENCOUNT編集部】

28年ぶりのCDはやらない噺を録音する異例の仕掛け

 落語家の春風亭小朝(70)が24日、都内で会見し、CD「落語全集」をリリースすることを明らかにした。自身のCDとしては1998年に「牡丹燈篭~御札はがし」以来、28年ぶり。「音をとるのはずっと嫌という気持ちでいた」という小朝を口説き落としたのは、アニメに強いレーベル、バンダイナムコミュージックライブ。担当者は「毎回、人気のイラストレーターやアニメーターによる書き下ろしのジャケットになります」と、本物の落語プラスジャケ買いで、新たなファン層も掘り起こす。これまでの落語CDとは一線を画した新たな挑戦と仕掛けが満載だ。(取材・文=渡邉寧久)

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 第一弾は、10月28日に発売する「落語全集 その一『不幸者(ふこうもの)』『浜野矩随(はまののりゆき)』」。人気声優の三石琴乃がナレーターを務める。その昔小朝は「NHKにある自分のアーカイブをすべて消し去りたい」とメディアに語っていた。

「過去の体験でいうと、録音した直後、数か月後にあそこをこうしたかったな、新たな演出を思いついたんだけど、と後悔していた」が、バンダイナムコミューニックライブの担当者の熱意にほだされ、商品化に首を縦に振った。きちんと条件も提示した。「心配事が2つ、(同じ噺を)入れ直すことは可能でしょうか。答えは全然構いません。違法アップロードにきちんと対処するということでした」と小朝。「軽く提案したことに全部乗ってくださったので、安心しています」と信頼を寄せた。

 演目選びは、録音したら二度と同じ噺はやらない、という基準で決めるという。

「普通、こういうものを出す時は得意なもの、売れそうなもの、そういうものから入れていくのが普通だと思うんです。(自分は)もうやらないだろうという噺から入れていく。5年後、10年後にこんな落語をやったなという思い出作り。CDに入れたものは二度とやりません」と、歌舞伎界でいうところの一世一代の覚悟を示した。ただ、リリース後にもっと刺激的な演出や切り口が反映できれば、別バージョンとしてリリースすることもあるという。

「とにかく普通の落語のCDとはかなり違います。相当自信を持っています。お値段以上の価値があります」とよどみない口調で、小朝は自分の流儀を詰め込んだ商品に胸を張る。「落語のCDはこんな風に出せるんだな、と後輩芸人の刺激になってくれるのがいいと思います」と、ライブ録音でリリースする落語CDとは違うテイストになることを示した。

 音源は、ライブ録音を基本に、スタジオ録音も都度合わせて、それが蓄積された結果、落語全集になる仕掛け。「本物の落語を世に残していくためのプロジェクト」(担当者)としてシリーズ化する狙いだ。

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