『風、薫る』上坂樹里、台本で直美の結婚実感「すごく感動して」 激動の後半は「想像できなかった新しい世界」
NHKの連続テレビ小説『風、薫る』(月~土曜午前8時)で主人公の一人・大家直美を演じる俳優の上坂樹里。このほど取材に応じ、直美の人生が大きく動く後半の撮影を振り返るとともに、印象に残っているシーンについて語った。本作は見上愛と上坂が主人公を務め、明治時代に看護の道を切り拓いたりん(見上)と直美(上坂)の物語。

吉江役の原田泰造に感じた縁「お人柄にすごく救われて」
NHKの連続テレビ小説『風、薫る』(月~土曜午前8時)で主人公の一人・大家直美を演じる俳優の上坂樹里。このほど取材に応じ、直美の人生が大きく動く後半の撮影を振り返るとともに、印象に残っているシーンについて語った。本作は見上愛と上坂が主人公を務め、明治時代に看護の道を切り拓いたりん(見上)と直美(上坂)の物語。
フォルツァ、ダックスで過ごした青春…人気若手俳優が憧れるクルマとは(JAF Mate Onlineへ)
身寄りのない境遇で育った直美。第20週では、そんな彼女が軍人の小川吾郎(甲斐翔真)と結婚する展開が描かれた。上坂自身、「とても印象深いです。最初の頃から直美を見ている人にとっても、直美自身にとっても、想像できなかった新しい世界に飛び込んでいく週でした」と振り返った。
そんな吾郎が初めて登場したのは第13週。誰よりも真っすぐで誠実な人物として描かれている。本作が初共演という吾郎役の甲斐について、「まだ私も小川吾郎という役をあまりつかめていない時に、甲斐さんが難しいセリフに一生懸命取り組む姿を見て、吾郎さんと何か通ずるものがあったので、すごく魅力を感じました」と印象を明かした。
吾郎と一緒に団子を食べるシーンでは、それまでの直美とは違う柔らかな表情も見せた。上坂は、吾郎の前での直美について「つい笑ってしまう」という感覚を大切にしているという。
「意識はしているのですが、実際にお芝居をしていても、自然と柔らかい表情が出るようになりました。第17週で直美の母をめぐって、いろいろなシーンがある中、監督から『吾郎さんといる直美は素で笑っていた』と言っていただきました。私は意識していなかったのですが、そう見えているんだと、吾郎さんの存在の大きさを感じました」
劇中では、看護学校の仲間たちも集まり、2人の結婚を祝う様子が描かれた。「久しぶりに看護学校のみんなと会えて、同窓会のような雰囲気だったので、その日の撮影はすごく楽しかったです」と声を弾ませた。
その場には、直美を長く見守ってきた吉江(原田泰造)の姿もあった。
「原田さんは、直美が吾郎さんと結婚するシーンにいたかったとおっしゃっていました。そのあと、原田さんが『結婚式に行けるようになったよ!』と喜んでいました(笑)。私も吉江先生には来てほしかったので、すごくうれしかったです」
原田とは、NHKの特集ドラマ『生理のおじさんとその娘』で親子役を演じた間柄でもある。
「今回の吉江先生と直美も、血はつながっていないのですが、どこか親子みたいな空気感があったので、前回の作品も含めてすごくご縁を感じています。だからこそ安心感もありますし、お会いするたびに『ちゃんとご飯食べてる?』『何時間寝てるの?』と心配してくださって、そのお人柄の温かさにすごく救われています」

母親役でつかんだ「初めての感覚だった」
直美と吾郎の結婚後には、これまで見せることの少なかった穏やかな日常も描かれている。吾郎役の甲斐は、最も幸せを感じた場面として、直美から「きょうご飯何?」と聞かれ、吾郎が肉じゃがを作っているシーンを挙げていた。上坂も「私もあのシーンが好きです」とうなずき、「その場面が新婚生活として、視聴者の皆さまに見てもらう初めてのシーンで、とっても平和なんです」とほほ笑んだ。
上坂にとって、直美が吾郎と「家族になった」ことを実感したのは、第21週の台本を手にした時だったという。
「台本の最初に役名とキャストの名前が並んで書かれているのですが、それまで『大家直美 上坂樹里』だったのが、第21週の台本からは『小川直美 上坂樹里』になっていて。それにすごく感動してしまいました。吾郎さんと家族になったというのは、こういうことなんだと初めて実感しました」
24日放送の第106回では、直美には妊娠という人生の転機も訪れた。上坂にとって、妊婦役、母親役を演じるのは初めてだった。
「第1週の時点では直美と同世代だったのが、週を重ねるにつれて役の方がどんどん年上になっていくので、自分自身も一緒に成長したいという思いがありました。でも、結婚、妊娠というのはすごく未知の世界で、自分がちゃんと“お母さん”として見えるのか、不安が大きかったです」
未知の役に臨むため、準備も重ねた。
「母に妊娠中の思い出を聞きました。撮影ではお腹を大きくするための衣装を中に入れて、本当に足元が見えなかったり、今まで不自由なくできていた座り立ちができなくなったり、普通に歩くのも難しかったり。普段使わない神経を使って、お芝居以外で苦戦する部分が多かったです」
そうした苦労がある一方、役に体がなじんでいく感覚もあった。
「自然とお腹に手がいくようになったり、話している時に視線がお腹に向いたり。そういう仕草が不思議と自分の中で芽生えてきて、初めての感覚だったのでびっくりしました」
撮影を重ねる中で、直美の心情にもより深く寄り添えるようになったという。
「大きくなるお腹を自分の体で感じて、実際に赤ちゃんを抱っこした時に、今まで感じたことのない幸せな気持ちや、赤ちゃんへの愛おしい気持ちを直美と同じように感じることができました。それもまた不思議で、直美と一緒に人生を歩んできて、その結果がここにつながっているんだなと思っています」
あなたの“気になる”を教えてください