室外機に水道メーター、ホイールまで…相次ぐ“金属盗難”の不気味な実態 埼玉県警が警鐘、具体的な対応策も
近年、関東近郊を中心に、室外機や水道メーター、車のナンバープレートやタイヤ・ホイールといった金属類の盗難被害が相次いでいる。いったいなぜ、誰がどんな目的で金属製品を窃盗しているのか。公式SNSを通じて盛んに注意喚起の情報発信を行う埼玉県警に、詳しい被害の実態を聞いた。

犯罪被害への注意喚起の投稿は1日に数件から数十件単位に上ることも
近年、関東近郊を中心に、室外機や水道メーター、車のナンバープレートやタイヤ・ホイールといった金属類の盗難被害が相次いでいる。いったいなぜ、誰がどんな目的で金属製品を窃盗しているのか。公式SNSを通じて盛んに注意喚起の情報発信を行う埼玉県警に、詳しい被害の実態を聞いた。
「室外機、給湯器盗難に注意」「空き家を狙った侵入窃盗事件が多発しています」「家人が留守中に1階の窓ガラスを割られるなどして、住宅内から現金・貴金属・商品券等が盗まれる被害が複数件発生しました」
埼玉県警が運用する公式SNSアカウント「埼玉県警察犯罪情報官(@spp_jyouhoukan)」では、日夜犯罪被害の情報を発信。投稿は盗難被害だけにとどまらず、強盗や詐欺被害、不審者情報やクマ出没情報まで多岐にわたっており、1日に数件から数十件単位に上ることも。「治安どうなってんの」「防犯パトロールお願いします」など、県民から不安の声も寄せられている。
アカウントを運営する埼玉県警の生活安全総務課によると、昨年発生した盗難被害件数は室外機が330件、ナンバープレートが577件、タイヤ・ホイールが1016件など。中でもタイヤ・ホイールは前年比で631件増と被害が急増している。発生時期やエリアについては、いずれも大きな特徴はなく、年間を通して県下全体で発生しているという。
「被害の時間帯は、概ね夜間の時間帯となります。ナンバープレートについては車両から外され、盗難の被害に遭っています。タイヤ・ホイールについては住宅の駐車場等の屋外に保管していて、盗難の被害に遭っています。また、車両から外され、盗難の被害に遭うこともあります。室外機、水道メーターについては取り付け場所から、配線等を切断され、盗難の被害に遭っています」
一連の犯行が組織的なものか否かについては、「個別に集計していないため、回答はできかねます」としたが、それにしても室外機や水道メーターなど、盗んだところで使い道のなさそうな金属製品がなぜ被害に遭うのだろうか。
推測される盗難品の利用方法について、県警は「銅やアルミ等が使用されている室外機、タイヤのホイールなど、金属資源としての価値を持っているものが被害の対象となっています。近年の金属価格の高騰が、こうした盗難被害の背景にあるものと考えられます。また、盗んだ後の利用方法については、過去の検挙事例からナンバープレートについては、盗難後、別車両に付け替え、利用していると考えられます。室外機、水道メーター、タイヤ・ホイールについては、盗難後、非鉄金属買い取り業者等へ売却し、換金していると考えられます」と実態を解説する。
県警では相次ぐ盗難被害を受け、メールマガジンやSNSを活用した情報発信で注意を呼び掛け。金属くず買取り業者に対しては、盗難品を買い取らないよう注意喚起を行い、通報の働きかけや、古物営業法の適用対象となる旨の周知などを進めており、地域住民に対しても「盗難防止用ネジやワイヤー錠での固定」「防犯カメラやセンサーライトの設置」「敷地内に入られないよう門扉等を施錠」「不審者を見かけた際には、直ちに110番通報」などの対策を呼び掛けている。
他にも、検挙対策として「防犯カメラ捜査等の初動捜査の徹底、各種分析捜査と部門を横断した情報共有の徹底、検挙被疑者に対する余罪捜査の徹底等を推進しています」と埼玉県警。金属価格の高騰に伴い、今後も「なぜこんなものが……」と思われる事例は増えることが予想される。厳正な取り締まりとともに、被害に遭わないための自衛が求められている。
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