“付け焼き刃”状態でいきなりのメイン、鮮烈デビュー果たした17歳 奥平大兼の素顔とは

映画「MOTHER マザー」(大森立嗣監督)で長澤まさみと母子役を務め、鮮烈なデビューを飾った俳優の奥平大兼。10月からはTBS系ドラマ「恋する母たち」(毎週金曜、午後10時~)でのレギュラー出演が決まっている。あどけない雰囲気を残しながらもスイッチが入るとガラリと表情を変える、謎めいた17歳の素顔に迫った。

自分の演技には「全然自信がない」と語った奥平大兼【写真:荒川祐史】
自分の演技には「全然自信がない」と語った奥平大兼【写真:荒川祐史】

急成長を遂げる奥平、TBS系ドラマ「恋する母たち」でレギュラー出演

 映画「MOTHER マザー」(大森立嗣監督)で長澤まさみと母子役を務め、鮮烈なデビューを飾った俳優の奥平大兼。10月からはTBS系ドラマ「恋する母たち」(毎週金曜、午後10時~)でのレギュラー出演が決まっている。あどけない雰囲気を残しながらもスイッチが入るとガラリと表情を変える、謎めいた17歳の素顔に迫った。

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 奥平が芸能界に興味を抱いたのは中学1年生の冬。渋谷の路上で事務所にスカウトされたことがきっかけだった。「たまたま友だちとはぐれたときに声をかけられた。事務所も知らなかったし入る気もなかったので、最初は怖かったです。そのあと、合流した友だちから大きいところだと教えられ、母からも『やるだけやってみたら』と」。中学時代は打ち込んでいたバスケットボールを優先し、引退してから初歩的なレッスンを開始。試しに受けてみた「MOTHER マザー」のオーディションで演技未経験ながらメインに大抜てきされる。

「オーディションはとにかくミスしたくなくて、せりふが飛ばないようにするだけで精一杯。初めてでうまい演技なんてできるわけない。自分の演技には全然自信がないですし、どこを評価していただいたのかもわかりません」

デビュー作での主演経験が大きな成長につながったと語った奥平大兼【写真:荒川祐史】
デビュー作での主演経験が大きな成長につながったと語った奥平大兼【写真:荒川祐史】

 出演決定後は大森監督のもと、わずか1か月半で演技の基本を叩き込まれ、“付け焼き刃”の状態でクランクイン。結果的にはデビュー作での経験が大きな成長につながったと語る。

「とにかく作品を形にしなきゃいけないので、演技の基礎を飛ばして応用から教えてもらいました。まずは一言一句せりふを覚えることが最低限の基本ですが、それすらせずに大体のニュアンスで言いたいように言っていいよって。ベテランの俳優さんならともかく、デビューしたての素人なのに自分勝手な演技をやらせてもらいました。デビュー作が主演だったからこそ、得られたものはとてつもなく大きいですし、そのぶん今は基礎の大切さを身をもって感じています」

次のページへ (2/2) 今後の活動へ抱負語る「早く役者として成長して、自分にしかできないことを」
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