小学校のトイレ文化、いじめ問題を変えたい―佐藤満春、トイレ博士としての“使命”

トイレポーズで笑顔を見せる佐藤満春【写真:ENCOUNT編集部】
トイレポーズで笑顔を見せる佐藤満春【写真:ENCOUNT編集部】

“自宅のトイレ事情”と“トイレ掃除をして変わったこと”

――ご自宅のトイレにこだわりはありますか。

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「一昨年、建売の家を町田に購入したのですが、建売なのでトイレ自体も3種類の中からしか選ぶことができなかったんですね。で、トイレだけは一番いいものを……とも思ったんですが、あえてその選択肢の中から選んびましてかなりノーマルな便器を使用しています。今後、トイレに関する活動や仕事で結果を出した時、初めて自宅のトイレを一番いいものに変えようと思っています。ドラマがあったほうがいいので」

――なるほど。そのほうが、今後のトイレ活動が楽しみになりますね。

「車と感覚的に似ていて、その時の身の丈にあった車を乗ればいいじゃないですか。いきなり外車に乗るのが正しいかと言われたら、そうじゃない。僕のトイレに対しての感覚も一緒です。まだまだ世の中のトイレに対してのアプローチが弱いし、もっとみんながトイレのことを楽しく考える時代になっていません。そういった兆しが見えて、よかったねと思えた時に変えたほうがいいんじゃないかなと考えています」

――日常生活でトイレ掃除をすることで、ご自身の人生にどんな変化がありましたか。

「トイレ掃除は、1個目の汚れが付いたら、そこから汚れが付いていくという法則があります。1個目の汚れを0にして、0をキープしていくことは日常のちょっとした作業でできますが、1になった瞬間に汚れが一気に広がって、どんどん汚れが落としづらくなります。毎日少しずつ何かをするというリズムは、掃除以外でも、仕事、運動、ダイエットもそうなんですけど、やはり日常、その時できることを少しずつやっていくということが、実はすべて効率がよいことなんだと学びました」

――「トイレ博士」としての、今後の目標をお聞かせください。

「僕が活動している大きなテーマ『トイレを楽しく』の中の大きな軸の1つになっている。小学校では、男子が大きな方をしに行ったときに、いじめられてしまうという文化がずっとあります。今の子どもたちにもあるようなので、子どもたちがトイレに対してネガティブなことを思わない世の中にしていくことが目標です。トイレって行っても恥ずかしくないところなんだ、という日常が子どもたちに受け継がれていくような世界に、僕が生きている間にしたいです。いくつまでどういう活動ができるか分かりませんが、いろんなアプローチをしながら、文化を変えていけたらなと思っています」

□佐藤満春(さとう・みつはる)、1978年2月17日生まれ、東京都出身。テレビ番組などの構成作家、お笑いコンビ「どきどきキャンプ」として活動し、“トイレ博士”としても番組やイベントに出演し、ラジオ番組のパーソナリティーなども務める。日本トイレ協会会員で、掃除能力検定士5級、名誉トイレ診断士、トイレクリーンマイスターなど、トイレに関するさまざまな資格を取得。20年8月、集英社文庫より「トイレの輪~トイレの話、聞かせてください~」を出版した。

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