福士蒼汰、ダークヒーローと自らの共通点「感情に左右されない」「欲がない」

アクションへのこだわりを明かす【写真:山口比佐夫】
アクションへのこだわりを明かす【写真:山口比佐夫】

主人公のイメージは漆黒「悪を悪で制す物語」

――兵悟はどういう存在ですか?

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「兵悟がやることが善なのか悪なのかというのは、見ている人にそれぞれ感じてほしいです。セリフにも『善と悪は表裏一体』という言葉があるんですが、その線引きは簡単にはできないと思います。世の中は二元論で語れないものがあると思いますが、善と悪もそうだと思います。善の中に悪もあるし、悪の中に善もある。僕個人としては、悪が目の前に現れた時に、自分が勝てるような強さを持つことが大切だと思います。人それぞれが強くあることでしか、悪を跳ね返すことはできないかなって思っています」

――兵悟のイメージは漆黒と言っていましたね。

「悪を悪で制す物語なので、黒(=悪)を染めることができるのは何色だろうと思ったときに、漆(うるし)がかった黒だったら、染められそうだなと。漆は水分やテカリを感じますが、兵悟が背負っている過去は嘆きであり、憂いであるような気がしたので、そういうイメージとつながるなと感じました。」

――潜入先では、別の人格を演じます。俳優業とも通じる部分がありますか?

「そうですね。1話では街金に、2話では大学に入り込むんですけど、そのときは、全く違う作品を撮っているような感覚でお芝居をしています。1話は任侠もの、2話は大学生の青春ラブストーリーが始まるかと思うくらい違う作品を撮っているイメージです。僕自身もそういうふうに演じた方が、面白くなるかなと思っていて、二重人格、多重人格に近いイメージで演じています」

――潜入先の姿と兵悟自身のスイッチの切り替えは?

「その部分は監督と深く話し合いました。どこで兵悟になって、どこで潜入先の顔になるのか。そこが曖昧なお芝居になると、視聴者の方も混乱して入り込めないと思います。漫画原作ですが、漫画チックなお芝居というよりは、日常に落とし込んだお芝居をして、よりリアルにしないといけないと思っていました」

――アクションへのこだわりは?

「潜入先でのキャラクターとしてのアクションというのが求められてきます。1話では、うだつの上がらない青年が闇金で借金を抱えてしまって、追われてしまう。逃げるシーンでは、弱いふりをして、相手に『勝ってしまった』というアクションを見せるよう心掛けました。2話の(D班の同僚)野村くんとのシーンでは、野村くんは自衛隊で身に着けたきちんとした格闘術を見せるのに対して、僕はけんか殺法で戦います。2人のアクションの差や、毎話毎話、潜入先のキャラクターごとのアクションの差にもこだわっているので、注目していただけると嬉しいです」

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