【光る君へ】柄本佑、直秀との別れは「道長にとって初めてのこと」 重要シーンは台本と異なる演技

俳優の柄本佑がこのほど、藤原道長を演じるNHKの大河ドラマ『光る君へ』(日曜午後8時ほか)の合同取材会に出席。第9回で描かれた毎熊克哉演じる直秀とのシーンについて語った。

ショックを受ける道長(柄本佑)とまひろ(右=吉高由里子)【写真:(C)NHK】
ショックを受ける道長(柄本佑)とまひろ(右=吉高由里子)【写真:(C)NHK】

毎熊克哉演じる直秀とのシーンを振り返る

 俳優の柄本佑がこのほど、藤原道長を演じるNHKの大河ドラマ『光る君へ』(日曜午後8時ほか)の合同取材会に出席。第9回で描かれた毎熊克哉演じる直秀とのシーンについて語った。

 吉高由里子が千年の時を超えるベストセラー『源氏物語』を生み出した主人公・紫式部(まひろ)を演じる本作。紫式部の人生を描き、きらびやかな平安貴族の世界と懸命に生きて書いて愛した女性の一生を大石静氏の脚本で物語を紡ぐ。柄本演じる道長は、のちの最高権力者で、まひろの生涯のソウルメイトという役どころだ。

 第9回では東三条殿に入った盗賊の正体が直秀ら散楽一座であることが判明し、道長の命で検非違使に引き渡された。道長が袖の下を使うなどして直秀の命は助かると思われたが、直秀らは全員、殺されてしまったのだった。道長は自分のせいだと言いながら涙を流し、まひろと道長はショックを受けたまま一緒に直秀を埋葬する様子が描かれた。

 突然の別れに視聴者もショックを受けたこの場面。柄本は「ここまでがドラマ全体における第一部的な話だと思っています。ここからもう一つ話が進むんだろうなと感じさせる、一種の要になるシーンではあるなと思ってやらせていただきました」と演じた際の心境を明かした。

 実際の撮影では、「台本上は埋葬したあとにすまないと言い始めて『みなを殺したのは俺なんだ』とあって、まひろに懺悔するように書いてありました。でも撮影に入る前にまひろに懺悔するというより目の前にいる、もう見えない埋葬した仲間たちに言うんじゃねえかなって思ったんですね。ぼんやりとしているけれど周りのことは意外と見えている末っ子的な立場で引いた見方をする道長が不毛なことに対して直線的にぶつかっていく。そんなことは初めてのことだったんじゃないかって思っています」と語り、台本とは異なる演技を心がけたと振り返った。

 続けて、この要となるシーンは今後の道長の姿にも生きていくとして、「道長さんが偉くなっていく過程で、民を思う部分が結構あります。それはやはり直秀との関係や人間味の部分が根っこにあるからです。今作の物語においても、大人になる道長にとっても大きなシーンだったと思いますね」と語った。

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