“おバカタレント”ブレイクから10年超 スザンヌが地元にもたらす好影響…番組関係者が絶賛

現在、熊本県・菊陽杉並木公園さんさんにて開催されている「ポップサーカス」。2016年に発生した熊本地震からの復興への大きな象徴としての存在、常に熊本の人々を明るく楽しくそしてびっくりさせるそんなサーカスの存在が好評だ。そんな熊本の今、そして熊本の人々に愛されるローカル番組の存在、ブレーク後に熊本へUターンし、子育て、そして自分を高めるリカレントに取り組むなど自分と母とに向き合うタレント・スザンヌについて掘り下げてみた。

『サタココ』にレギュラー出演するスザンヌ【写真:(C)サタココ/kkt】
『サタココ』にレギュラー出演するスザンヌ【写真:(C)サタココ/kkt】

学び直しのきっかけは母校の先生からの一言「再入学して卒業しない?」

 現在、熊本県・菊陽杉並木公園さんさんにて開催されている「ポップサーカス」。2016年に発生した熊本地震からの復興への大きな象徴としての存在、常に熊本の人々を明るく楽しくそしてびっくりさせるそんなサーカスの存在が好評だ。そんな熊本の今、そして熊本の人々に愛されるローカル番組の存在、ブレーク後に熊本へUターンし、子育て、そして自分を高めるリカレントに取り組むなど自分と母とに向き合うタレント・スザンヌについて掘り下げてみた。

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 スザンヌが“おバカタレント”として、ブレークした時代から約10年を超える月日がたった。今は、郷里の熊本に戻って、シングルマザーとして子育てから自身のリカレントまで幅広く活動している。インスタグラムからも伺えるのは母でありながらも「自分」を楽しんでいる姿。スザンヌが見ている自然体。それこそこれからの時代の大切なあり方ではないだろうか。

 一度は中退した高校。学び直すきっかけは母校の先生からの一言だった。福岡の番組で高校の制服を特集することがあり、スザンヌの母校が紹介されたのだ。「ここの学校の制服着ていました」とコメントすると、先生から「再入学して卒業しない?」と声を掛けられた。「こんなタイミングはこないかも」と、一念発起して再入学を果たした。

 コロナ禍でほとんどリモート授業になったことも再入学を後押し。「なんでこんなことしてるんだろう? と思うこともありましたが、息子と一緒に机に向かうことが、息子にとっても良かったみたいです」と明かす。

 確かに親は子どもに対して「勉強しなさい」としつけることが仕事のようになる。親と共に学生になることで、自然と一緒に「勉強」する姿勢が身についたそうだ。1年半がたった22年3月に高校を卒業。その後は大学進学も果たしファッションビジネスを学んでいる。

 スザンヌが大切にしているものは、家族の存在、地元の友達、番組。特に熊本県民テレビで放送されている『サタココ』(土曜午前9時25分)は、スザンヌにとってのあらゆる活動のベースとも言える。熊本の人々はテレビが好きだ。テレビは総じてローカルに行けば行くほどたくさん見られる傾向にある。「テレビ離れ」の事実は否めないが、同番組では、熊本では知らない人はいない吉本住みます芸人で人気者の「もっこすファイヤー」とともに番組を進行する。さまざまな地域でローカリティーあふれる番組は存在するが、この番組の特徴は程よき「ナチュラルさ」だ。

熊本を拠点として子育てや仕事に奮闘するスザンヌ
熊本を拠点として子育てや仕事に奮闘するスザンヌ

『サタココ』で見せた「マルチな才能」

 番組の立ち上げから現在は熊本の「サーカス」も手掛ける熊本県民テレビ事業局事業部の古庄剛氏に、スザンヌについてや地方の未来について聞いた。

「スザンヌは『サタココ』番組リニューアルの大きな目玉として2020年4月4日の放送から番組の仲間入りをしてくれました。全国で知らない人がいないほど活躍をしている中、地元の熊本を次の活動拠点として選んでくれたのはとてもうれしかったです。今でも月に数回は東京での仕事もされているようで、熊本に戻ってからも仕事は減っていない感じに見えます。数々の全国ネット番組を経験してきた彼女だからこその力が、『サタココ』でもいかんなく発揮されています!

 スザンヌといえば“おバカタレント”のイメージが強いですが、『サタココ』ではボケもツッコミもやるマルチな才能を見せてくれています。特に驚いたのがもっこすファイヤーの2人が彼女と一緒にロケに行くことでそれぞれのキャラクターがこれまで以上に立つようになりました。これにはもっこすファイヤー本人たちも驚いているそうです!笑

『サタココ』は1日に2つのロケを行います。午前はツッコミのたく、とロケをするのでボケのスザンヌ。午後はボケののりを、とロケをするのでツッコミのスザンヌ。という風に彼女が相手によってスタイルを変えて楽しくロケをしています。もっこすファイヤーの二人も相方とは違う相手とロケということで、常にドキドキワクワクな姿を見せてくれています。

 スザンヌが熊本に戻って特に感じるのは、公私のバランスがとても良いなと思います。東京にいるときは子育ても仕事も『一人で全てをやらないと』という想いが強かったと思うのですが、熊本では彼女の周りにいろんな暖かい人たちが集まってくるんです。家族はもちろん、彼女の友人やその友人たちも一緒に食事や旅行といったプライベートで楽しい時間を過ごし、また子育ても同世代の子どもたちと持ちつ持たれつの関係を作って楽しむ環境ができたことで熊本での生活を存分に楽しんでいるように感じます。

 コロナ禍以降、熊本県民の皆さんがリアルイベントを欲していると感じています。そんな中、熊本で『ポップサーカス』を開催するのは実に16年ぶりなんです。『ポップサーカス』さんもコロナ禍は公演もできず大変な時期もあったと聞きますが、これが明けて4か所目に熊本を選んでくれたということで、非常に熊本を大事に思ってくれていることが素直にうれしかったです。開催まで地元の菊陽町さんをはじめ多くの方々に御協力いただき開催に漕ぎつけたこと、関係各位の皆さまに感謝しています。

 イベントを手がける上で大切にしたことは2つあります。一つは『小さい子どもたちに一度見たら一生の思い出になるサーカスを見て欲しい』。そしてもう一つは、現在台湾の大手半導体メーカーのTSMC社はじめ多くの工場が進出してきたことで海外の方が多くなってきています。そのため『日本語が分からなくても楽しめるエンターテイメント』として外国人の方にもたくさんご来場いただいています。

 スザンヌもお子さんとサーカスを見に来てくれて楽しかったと言ってくれました。会場ではサーカススタッフが写真撮影をお願いしたところ快く応じてくれ、終演後に自身のSNSに掲載した写真をサーカスのSNSで使わせてほしいとお願いしたところ、快く提供してくれました。相手が喜ぶことをさりげなくできる彼女の心遣いはすてきなことですし、彼女の笑顔が常に周りを明るくしてくれています!

 私はテレビ番組の制作をずっとやってきて、テレビを通しての情報提供やエンタメ作りを考えていましたが、事業局に来てからは、イベントに来てくれた人に直接元気を届けられ、逆に反応も直接見られるといった人と人とつながるエンターテイメントにやりがいを感じています。今は能登が大変なことになってますが、私たちのイベントが復興の灯火になればいいなと思います」

◯ポップサーカス熊本公演
2月12日まで毎日公演。詳しくはホームページまで。

記事提供:読みテレ(https://www.yomitv.jp/

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