【院内警察】75歳・市村正親「生涯現役」宣言 共演者の長濱ねるを絶賛「笑っちゃうくらいうまい」

俳優の市村正親が、桐谷健太が主演を務めるフジテレビ系『院内警察』(金曜午後9時)の取材会に出席した。5話の放送を前に、共演者の印象や自身の役柄について語った。

交番を運営する院内交番室長の横堀仁一を演じる市村正親【写真:(C)フジテレビ】
交番を運営する院内交番室長の横堀仁一を演じる市村正親【写真:(C)フジテレビ】

『院内警察 アスクレピオスの蛇』を原作とした医療エンターテインメント

 俳優の市村正親が、桐谷健太が主演を務めるフジテレビ系『院内警察』(金曜午後9時)の取材会に出席した。5話の放送を前に、共演者の印象や自身の役柄について語った。

 本作は、2021年から青年漫画誌・ヤングチャンピオンで連載中の『院内警察 アスクレピオスの蛇』を原作とした医療エンターテインメント。病院内で起こる患者同士のトラブル対処やクレーム対応、落とし物管理、人探しなどの業務を行う民間組織「院内交番」にスポットライトを当てる。桐谷は、日本有数の大病院・阿栖暮総合病院(あすくれそうごうびょういん)に設置された院内交番に所属する元警視庁捜査一課・武良井治(むらい・おさむ)役。市村は武良井と2人きりで交番を運営する院内交番室長の横堀仁一(よこぼり・じんいち)を、長濱ねるは交番事務員として院内交番に配属される川本響子(かわもと・きょうこ)を演じる。

――ご自身の役の見どころを教えてください。

「病院のいろんな裏話が飛び交う作品ですが、僕はただそこに存在しているだけのような役で、事件も起こさないので気を張らずにいられますよ(笑)。今まで演じてきた役とは違いますね。今までキツめな役が多かったからか、一部では『横堀が黒幕では?』という意見もあるみたいですけど、最後まであの感じなんじゃないかな。

 この前はアクションシーンの撮影があって『背負い投げできますか?』と聞かれたんですけど、中学時代は柔道部だったので、昔やっていたことを思い出しながらできたと思います。体が小さかったから投げられる方だったんですけどね。だからこそ、投げる人の気持ちも分かっていて『どこでなにが役立つか分からないな』と思いました。『そんなに動けるの?』っていうところも見てほしいです。これだけ一つの作品に絡むのも久しぶりなのでうれしいですし、和気あいあいと撮影していますよ」

――共演シーンが多い桐谷さんと長濱さんの印象を教えてください。

「桐谷くんは、この漫画の主人公そのままですよね。勉強家で面倒見が良くて、明るくて気遣いのできる人です。コロナ禍にはワインの勉強をして資格も取ったみたいで、いろいろ教えてもらっています。

 ねるちゃんは僕と一緒でゴルフが好きなので、スイングの話をよくしています。役の制服も似合っているし、初々しさもあって一生懸命で、あの役に合っていますよね。俳優として笑っちゃうくらい演技が上手だと思います」

――監督や演出担当の方から言われて印象に残っていることを教えてください。

「今までたくさんやってきたハードな役は一切消して『いい天気だな~』って宙に浮いているような役なんですけど、時々グッと力が入ってピシッと決めようとすると『もう少し浮いている感じにしてください』と言われました。原作を読んで雰囲気を作らなくちゃいけないし、年齢も近い役だけれど、頑張っちゃうと違う役になってしまうので」

市村正親は1月28日に75歳を迎えた【写真:(C)フジテレビ】
市村正親は1月28日に75歳を迎えた【写真:(C)フジテレビ】

――長濱さん演じる“枯れ専(=中年男性にほれ込む女性)”から好かれる笑顔の作り方を教えてください。

「子どもに接するような感じを意識しています。僕の子どもは11歳と15歳で反抗期に入るけど、反抗させないように接しています。朝も『7時だよ!』じゃなくて『7時だよ~』って言うし、『部屋に入ってこないで』と言われれば『そうだね、でももう5分過ぎてるからね、起きないとね』って言って、出ていきます。ガミガミ言わないで、優しくね(笑)」

――そんな横堀は“理想の上司”にあてはまると思いますか。

「理想の上司だとは思っていないけれど、『こんな組織にいたくない』とは言われないようにしています」

――“仕事へのやりがい”というワードが劇中に登場しましたが、仕事において大事なことは何だと思いますか。

「自分の好きな仕事をすることですね。好きであれば、どんなことがあっても耐えられると思うけど、お金のためとなると嫌になってしまうと思うから。趣味の延長が仕事になることもあるだろうし。

 僕は学生のときにある芝居を見て『激しい人生を生きることを生業(なりわい)とできる職業はいいな』と思って、俳優になりました。一人っ子で、昔から家の目の前の映画館や部屋でドラマを見ていて、『テレビやスクリーンの向こうにはなにかある』とずっと思っていました。その思いが結びついて、付き人もやって、独り立ちして、ここまできました。ここまでやってきて、くじけたことはないです。

 初めはお金にならなくてもいい。好きでやっていたことで、だんだん稼げるようになったらいいんだと思う。やっていくうちに規模も大きくなって、良くなっていくはずです」

――1月28日には75歳を迎えられましたが、現場で迎えた誕生日はいかがでしたか。

「桐谷くんとねるちゃんがお祝いをしてくれて、プレゼントをもらいました。さすがうちの部下だなと。(桐谷)健ちゃんからはお酒を、ねるちゃんからはお皿をもらいました」

――75歳を迎えられた市村さんですが、今後チャレンジしたいことを教えてください。

「“生涯現役”でいたいですね。体のコンディションも整えていきますよ。昨年、俳優人生50周年を迎えて、自分の役を見ていて『面白いな』と思いました。大きな役ではないけれど、大事なシーンには出てくるような役で、これからもバリエーションの違うさまざまな役に出会っていけると思いました。演じる楽しみもそうだし、いろんな監督・俳優・作品に出会えるし、そういうスタンスで“生涯現役”でやっていけたらと思います」

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