城田優インタビュー コロナ禍の苦しみを癒してくれたものは…?(後編)

ドラマやミュージカルで活躍する俳優・城田優さん(34)。歌や芝居が上手いのはもちろん、超イケメンでトークも面白い、と“無敵”の城田さんだが、5月に発売予定の初のJ-POPカバーアルバム「Mariage」が、折からの新型コロナウイルス感染症の影響で延期になるなど、コロナ禍は城田さんをも直撃していた。そんななかで城田さんが作詞作曲した「それでも」という曲が、「GLAY」のTERUやHISASHIも参加しての完成度の高い1曲になり、You Tubeで話題になっている。城田さんに曲に託した願い、音楽への思いを聞いた。(後編)

コロナ禍では自分自身も音楽に癒されたと語る城田優さん【写真:鳥居洋介】
コロナ禍では自分自身も音楽に癒されたと語る城田優さん【写真:鳥居洋介】

「GLAY」との再会で「それでも」がより素晴らしい仕上がりに

 ドラマやミュージカルで活躍する俳優・城田優さん(34)。歌や芝居が上手いのはもちろん、超イケメンでトークも面白い、と“無敵”の城田さんだが、5月に発売予定の初のJ-POPカバーアルバム「Mariage」が、折からの新型コロナウイルス感染症の影響で延期になるなど、コロナ禍は城田さんをも直撃していた。そんななかで城田さんが作詞作曲した「それでも」という曲が、「GLAY」のTERUやHISASHIも参加しての完成度の高い1曲になり、You Tubeで話題になっている。城田さんに曲に託した願い、音楽への思いを聞いた。(後編)

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「GLAY」さんは僕、昔から大ファンなんです。中学のときは、文化祭のようなときに、「GLAY」さんの「サバイバル」や「I’m in love」をみんなの前で歌ったり、高校時代は「カーテンコール」っていう曲を海に行く車の中で何度もリピートして聴いたりとかしていました。音楽ってそれを聴いていたときの感情や状況、ニオイとリンクして、細かいところまで記憶に残りますよね。

 十数年前、「GLAY」さんのコンサートを拝見した後、楽屋に挨拶に行かせていただきました。それからずっとお話できていなかったんですけど、4月7日に緊急事態宣言が発出される前の最後の仕事が「ミュージックステーション」(テレビ朝日)で、そのとき、「GLAY」さんと久しぶりに再会したんです。そのとき、「ぜひ何か一緒にやれたらいいね」と声をかけてくださったんです。

悲しいときこそ悲しい音楽を

「それでも」は静かな、祈りにも似た曲です。コロナの暗い雰囲気を吹き飛ばそうと、元気なパフォーマンスを提供するエンターテイナーもいますが、僕はこういう静かな曲も誰かの癒しになるんじゃないかな、と思うんです。僕自身、悲しいときは悲しい音楽に癒されてきたので。

 僕は強そうに見られるんですけど、実はめちゃくちゃ心身ともに弱くて、すぐに身体を壊すし、幼少期はいろんなことにコンプレックスをもち、負の感情が多かったんです。負の感情に支配された時は、あえて切ない曲を聴いて落ち込んでいました。でも、実はこれって理にかなっていて、実は心理学的にも、悲しい時って悲しい音楽を聴くとより早く回復できるらしいですよね。僕は知らず知らずのうちに、それを実践していたんです。

「それでも」をYouTubeに上げたら、「救われました」という声や、めったに連絡をくれないミュージシャンから「正直、嫉妬するぐらいすごくいい曲だったから連絡しちゃった」って言われて、「作った甲斐があったな」と思いました。僕の思いがみんなに届いたかな、愛の種がまけたかな、と思っています。発売延期になったカバーアルバム「Mariage」から平井堅さんの「even if」を先行配信することが決まったんですけど、今、この辛い時だからこそ聴いていただいて、僕の作る音楽、奏でる音で、少しでもみんなの苦しみや悲しみを共有できたり、半減できたらいいな、と思っています。

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