城田優インタビュー コロナ禍の苦しみを癒してくれたものは…?(前編)

ドラマやミュージカルで活躍する俳優・城田優さん(34)。歌や芝居が上手いのはもちろん、超イケメンでトークも面白い、と“無敵”の城田さんだが、5月に発売予定の初のJ-POPカバーアルバム「Mariage」が、折からの新型コロナウイルス感染症の影響で延期になるなど、コロナ禍は城田さんをも直撃していた。そんななかで城田さんが作詞作曲した「それでも」という曲が、「GLAY」のTERUやHISASHIも参加しての完成度の高い1曲になり、YouTubeで話題になっている。城田さんに曲に託した願い、音楽への思いを聞いた。(前編)

早々に自粛を始めていた城田優さん【写真:鳥居洋介】
早々に自粛を始めていた城田優さん【写真:鳥居洋介】

2月の終わりから独自で自粛、そのきっかけは…

 ドラマやミュージカルで活躍する俳優・城田優さん(34)。歌や芝居が上手いのはもちろん、超イケメンでトークも面白い、と“無敵”の城田さんだが、5月に発売予定の初のJ-POPカバーアルバム「Mariage」が、折からの新型コロナウイルス感染症の影響で延期になるなど、コロナ禍は城田さんをも直撃していた。そんななかで城田さんが作詞作曲した「それでも」という曲が、「GLAY」のTERUやHISASHIも参加しての完成度の高い1曲になり、YouTubeで話題になっている。城田さんに曲に託した願い、音楽への思いを聞いた。(前編)

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 緊急事態宣言を受けて、僕もずっと……みなさんが知ったら驚くほどステイホームしていました。出かけたのは週1~2回、食料品や日用品を買いに行くときぐらい。コロナが怖い、というより、ステイホームをみなさんに呼びかけていたし、もし自分がほかの誰かにうつすことになったらいけない、という気持ちから。僕自身は本当に、ほとんど家にいて人と接していなかったので、感染する可能性は低いだろうな、と思っていましたけどね。

 国が外出自粛を求める前の、2月の終わり頃から独自で自粛を始めていました。というのは、2月24日に東京・世田谷にある昭和女子大学人見記念講堂で4都市ホールツアー「城田優 Concert Tour 2020~Mariage~」をスタートしたとき、お客さんが2000人ぐらいいるのに、全員がマスクをしていたんです。その光景をステージから見て、複雑な気持ちになりました。みんなはこんなに気を遣っているのに、僕がこのまま歌い続けていていいものか、コンサートを開催するのが正解なのか、って。それで、その後のツアー予定を延期して、不要不急の外出はしないようにしていました。

「自分にできることをやらなければ…!」

 コロナって見えないもの、得体の知れないものとの闘いだから、そのぶん恐怖や苦しみが大きいのだと思います。僕が18歳の頃から仕事でお世話になった、岡江久美子さんはコロナで亡くなりました。僕でさえこんなにショックで悲しいのに、ずっとそばにいた家族やスタッフの悲しみはどれだけ大きいか――。訃報を聞いた日の夜は涙が止まりませんでした。

 命までは奪われなくても、コロナで夢をあきらめたり、希望がもてなくなったりした方はたくさんいましたよね。僕のSNSにも「○○が無くなっちゃった、どうしよう」「優君に会いたいです」「辛いです。助けてください」というメッセージがたくさん寄せられました。でも、僕は神様でも権力者でもないので、何かできることはないのか、少しでもできることはやらなきゃ、と思ってインスタライブをやって夜な夜なみなさんに語りかけたり、ちょっとでも楽しんでもらえればと思ってYouTubeで早口言葉に挑戦してみたりしていました。バズるものを狙うよりも、ハハハと笑ってもらえる方向を目指していたので。

次のページへ (2/4) 「愛でしかない」と語る「それでも」が生まれた経緯
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