【新日本】社長レスラー棚橋弘至、久々にシングルベルト獲得「選手としての高みをもう一度」
新日本プロレスが年始恒例の1・4東京ドーム大会『ベルク Presents WRESTLE KINGDOM 18 in東京ドーム』を開催。昨年末に新日本4人目の“社長レスラー”となった棚橋弘至は、ザック・セイバーJr.の持つNJPW WORLD認定TV王座へ挑戦した。
腕と首を破壊され大ピンチの棚橋だったが…
新日本プロレスが年始恒例の1・4東京ドーム大会『ベルク Presents WRESTLE KINGDOM 18 in東京ドーム』を開催。昨年末に新日本4人目の“社長レスラー”となった棚橋弘至は、ザック・セイバーJr.の持つNJPW WORLD認定TV王座へ挑戦した。
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ザックと棚橋は、1・2プロレスリングNOAH有明アリーナ大会においてタッグで激突。このときは、師匠・小川良成と組んだザックが、棚橋と初タッグを結成したHAYATAを超難度複合サブミッションであるオリエンテーリング・ウィズ・ナパーム・デスで下している。しかもNJPW WORLD認定TV王座は15分1本勝負という短期決戦王座であり、すでに16回の防衛を果たし、この王座の特性を熟知している初代王者・ザックが相手では、長期戦を得意とする棚橋には不利ともいえる。
序盤はお互いの様子をうかがう攻防が続くも、ザックがトリッキーな動きで棚橋の腕を殺していく。対する棚橋は5分もたたぬうちにネックスクリュー、スリングブレイド、ダイビングハイフライフローをたたみかけるも、とどめのハイフライフローは剣山で迎撃される。その後のザックの丸め込みを凌ぎ、足殺しを狙うもザックが三角絞めで切り返す。さらにテキサス・クローバー・ホールドでけ返していくが、ザックも腕殺しで対抗する。
5分経過。コブラツイスト合戦からエルボースマッシュの打ち合いからサブミッションの攻防へ。棚橋のドラゴンスクリューを空振りさせたザックは、ネックツイストを連発し、腕だけではなく首をも破壊していく。大ピンチと思われた棚橋だが、丸め込みの応酬を制し見事2代目NJPW WORLD認定TV王者に輝いた(8分53秒、エビ固め)。
試合後、ザックは潔く棚橋にベルトを手渡し、タオルをかぶって引き上げていった。マイクを持った棚橋は「久しぶりにシングルのチャンピオンになりました。あけましておめでとうございます。改めて報告があります。新日本プロレス代表取締役に就任しました棚橋です。皆さんに応援してもらえるよう、新日本プロレス、全力で戦っていきます。これからもよろしくお願いします!」とあいさつした。
バックステージで棚橋は「社長に就任して、初めての1・4東京ドーム。本当に多くのお客さまが来てくれてうれしかった。その部分と、もう一人の棚橋、“レスラー・棚橋”、これをこれから同居させていくのか? 僕としては“レスラー・棚橋”は世界ヘビーのベルトを目指す、『G1』優勝を目指す、選手としての高みをもう一度見る。そして社長としては、コロナ禍以前の観客の熱狂。今日もすごかったですけども、まだ安心していろんなことに参加できないという状況もあると思いますので、これからそういった部分を、少しずつ社長としての手腕を振るっていきたいなと。これから2024年、新日本プロレスの事務所の壁には、社訓として『疲れない』がプラスされますので。社員からブーイングが来たらちょっと考えますけど、それぐらい新日本プロレス選手・社員一丸となって、皆さんに楽しんでいただける新日本プロレスをこれからも作り上げていきます」と語った。
一方敗れたザックは「TMDKの一周年のお祝いのために、本当なら勝って乾杯したかったのに、台無しにしてしまって申し訳ない。まさかこんな結末になるとは思わなかった。15分という時間設定がある中で闘うというのは、俺のようなスタイルのレスラーにとっては、実はすごく難しいことだった。このベルトが今、自分の手から離れてしまった。ということは、自分はこれからもっと高いレベルの闘いに焦点を絞らなければいけないということだと思う。タナハシ社長、ここで幸運を祈ります」と棚橋を激励した。