死んだんじゃなかったっけ? 気付いたら復活…キャラがよく生き返る漫画3選

漫画『鬼滅の刃』(作:吾峠呼世晴)では、登場するキャラクターが次々と亡くなり読者が憂鬱な気分になることもあった。一方で、死んだと思わせたキャラクターが簡単に生き返る漫画も存在する。本記事では、あまりに簡単にキャラクターが生き返るので「死が軽んじられているのでは?」と思わず疑ってしまうような『週刊少年ジャンプ』(集英社)作品を3つ紹介する。

『ドラゴンボール』はキャラが生き返る漫画の代表格?【写真:Getty Images】
『ドラゴンボール』はキャラが生き返る漫画の代表格?【写真:Getty Images】

描写もなく“しれっ”と生き返っているキャラたち

 漫画『鬼滅の刃』(作:吾峠呼世晴)では、登場するキャラクターが次々と亡くなり読者が憂鬱な気分になることもあった。一方で、死んだと思わせたキャラクターが簡単に生き返る漫画も存在する。本記事では、あまりに簡単にキャラクターが生き返るので「死が軽んじられているのでは?」と思わず疑ってしまうような『週刊少年ジャンプ』(集英社)作品を3つ紹介する。

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 1984年11月に連載スタートした漫画『ドラゴンボール』(作:鳥山明)はキャラが生き返る漫画の代表格といえるだろう。願い事をかなえてくれるというドラゴンボールを7つ集めると神龍(シェンロン)が現われ、神龍に願えば死者を生き返らせることもできるという設定だ。

 ただし、地球のドラゴンボールは、同じ人間を2回生き返らせることはできない。そのため、2度目にクリリンがフリーザに殺されたときには、もう生き返らせることができないと知っている主人公・孫悟空は大激怒。しかし、ナメック星のドラゴンボールなら生き返らせられるという新たな設定により、クリリンは無事生き返ったのだった。

 その後も多くのキャラクターが死亡するが、ドラゴンボールで生き返らせることができるため、SNS上では「ドラゴンボールで生き返れる! と命が軽んじられる『ドラゴンボール』の世界観は恐い」と表現するファンもいるほど。作品の中でキャラクターの死が軽んじられているように考える人も少なくないようだ。

 79年に連載スタートした『キン肉マン』でもキャラクターが生き返ったシーンがある。コミックス10巻から始まった7人の悪魔超人編では、悪魔超人と戦った正義超人たちが次々と命を落とす。命を落とした超人たちが、コミックス13巻「ミート生還!!の巻」でバッファローマンが自分に残された最後の力を分け与えることによって生き返るシーンが描かれている。この場面においては、死んだ超人たちが生き返った理由が明らかにされているので、その後の物語で死んだ超人が現れても納得がいく。

 しかし、『キン肉マン』の中には、超人オリンピック編でウォーズマンに胸を貫かれ、頭をもぎ取られたティーパックマンが、いつの間にか王位争奪戦の決勝戦でキン肉マンを応援していたり、プリズマンのレインボー・シャワーで白骨化したはずのキン肉マンゼブラがしれっと味方として登場したりなど、生き返る過程がまったく描かれずに再登場する超人も多いのだ。SNS上ではファンから「生き返りやら肉体再生やらなんでもあり状態」「生き返り制度が当たり前だった『キン肉マン』」との声があがるほど。もはや生き返る可能性がある前提で楽しんでいるファンも多いようだ。

 85年から連載されていた『魁!!男塾』(作:宮下あきら)もキャラクターの生き返りが当たり前だった作品といえるだろう。例えば、米海軍兵学校から交換留学生として男塾に来たJは、驚邏大四凶殺の戦いにおいて千度の高熱をもつマンガン酸性硫黄泉に落ちて死亡したと描かれている。主人公・剣桃太郎はその死を受け、左腕にJの名をドスで刻む。

 しかし、驚邏大四凶殺の戦いが終わると、治療を受けて包帯でグルグル巻きにされたJの姿があった。硫黄泉に落ちたのに生きてた? と疑問が湧くが、桃太郎たちの勝利が感動的でうやむやになっていくのだ。死んだはずのキャラが実は生きていたという展開は、その後も物語のなかで多く描かれている。そのためファンからは現実社会とはかけ離れた死生観に「生き返り自体が、そんな重いモノではない作品」「あの漫画での死ってなんなんだ」との声もあがっている。

 今回紹介した3作品に対して、繰り返される生き返りに疑問を持った人もいることだろう。しかし、物語から得られた感動を持ってすれば、生き返ること自体、ファンにとってはたいした問題ではなかったのかもしれない。

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